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樹木葬と散骨の違いは?後悔しない選び方を徹底解説

最新編集日:2025年07年24日

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樹木葬と散骨で迷っていませんか?どちらも自然に還る新しい供養の形として注目されていますが、法的な位置づけや費用、手続きには大きな違いがあります。 この記事では、お墓のプロが両者の特徴をくわしく比較し、あなたやご家族に最適な選択ができるよう解説します。 〈記事を読むとわかること〉 ● 樹木葬と散骨の基本的な違い ● 費用相場とメリット・デメリット ● どちらを選ぶべきかの判断基準 ● 実際の探し方と手続き方法
お墓の口コミ監修者:株式会社ディライト 代表取締役
著者・監修者

株式会社ディライト 代表取締役

高橋 亮

葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣ス...続きを読む
お墓の口コミ編集者:お墓ディレクター2級  竹田勇飛
編集者

お墓ディレクター2級取得者

竹田 勇飛

東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している...続きを読む

【目次】

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樹木葬と散骨の基本的な違い

樹木葬とは

散骨とはどんな供養?

海洋散骨・山林散骨の利用者数 / 今後の展望

樹木葬と散骨、どちらを選ぶべき?

樹木葬霊園と散骨業者の探し方

よくある質問(FAQ)

まとめ

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樹木葬と散骨の基本的な違い

樹木葬と散骨の大きな違いは、「遺骨を埋めるか、撒くか」です。 樹木葬とは墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするお墓の形式です。従来のお墓と同じように、自治体に許可された墓地に遺骨を埋葬します。 散骨とは火葬した遺骨を粉末状にして、海や山などの自然に撒いて還す供養方法です(お墓ではありません)。 樹木葬では一定期間までは(13回忌まで、33回忌まで等)遺骨を取り出せますが、散骨で撒いてしまった遺骨は取り戻すことはできません。

樹木葬とは

川越フォーシーズンメモリアル 永代供養墓・樹木葬「時のしらべ
樹木葬とは、樹木や草花を墓標として、その周りに遺骨を埋葬する形式のお墓です。 自然豊かな環境でお参りができ、「自然に還りたい」という故人の意向と「お参りの場を残したい」という家族の想いを共に叶えられる供養方法として人気が高まっています。 ほとんどの樹木葬は永代供養付きなので、将来お墓を引き継ぐ人がいなくても、霊園や寺院が責任を持って永続的に供養してくれます。 関連記事:永代供養と樹木葬は比較するものではない!関係性と選び方を解説 樹木葬の初期費用は立地や埋葬形式によって数万円~100万円以上と幅があります。

樹木葬のメリット

樹木葬の最大のメリットは「自然の中で眠れる(自然に還れる)」ことです。遺族も自然豊かな環境で、四季の変化を感じながら故人を偲ぶことができます。 樹木葬では墓石を建立する必要がないため、一般的なお墓と比べると費用を大幅に削減できる点も大きな魅力です。 永代供養付きで承継者が不要な点、宗教宗派を問わない霊園が多い点も樹木葬のメリットといえるでしょう。 当サイトが実施したアンケートでは、樹木葬を選んだ理由として「費用を抑えられる」(43.5%)、「故人の意向」(33.6%)が上位に挙がっています。

樹木葬のデメリット

樹木葬は多くの場合、一定の期間(13回忌、33回忌以降等)を過ぎると遺骨は合祀(ごうし)されます(他の方の遺骨と混じり合ってしまう)。この点をデメリットと感じる方もいらっしゃいます。 関連記事:樹木葬で遺骨はどうなる?埋葬方法とメリット・デメリットを徹底解説 都市郊外の霊園の中には交通アクセスが不便な霊園もあります。また、樹木の葉が落ちる秋冬は景観が寂しくなる点がデメリットと言えるかもしれません。 墓石ではなく木に向かって手を合わせることに抵抗感を覚える方もいるでしょう。価値観の違いで家族の理解を得られないことがある点もデメリットと言えるでしょう。

散骨とはどんな供養?

散骨とは、火葬後の遺骨を粉末状にして海や山など自然に撒く葬送方法です。 日本には散骨を明確に禁止・許可する法律はありません。法務省見解(1991年)では「節度をもって行われる散骨は遺骨遺棄罪に当たらない」とされています。厚生労働省も「墓地埋葬法においてこれを禁止する規定はない」との立場を示しています。

散骨の種類と方法

散骨には主に海洋散骨、山林散骨、空中散骨があります。 海洋散骨は船で沖合に出て行う最も一般的な方法です。山林散骨は所有者の許可を得た山林で実施します。空中散骨はヘリコプターやバルーン(気球や風船)を使った方法で、近年注目を集めています。 散骨を実施する際は、遺骨を「遺骨とわからない程度」に粉末状にする「粉骨」の作業が必要です。1~2ミリ以下の粉末にするのが一般的で、ほとんどの散骨業者がこの基準で粉骨しています。

散骨の費用相場

散骨の費用は散骨方法やプランによって幅がありますが、相場は以下になります。 海洋散骨: ● 合同散骨(複数の遺族が同じ船に乗り合わせ):5万~15万円程度 ● 代理散骨(業者に散骨を委託):5万~10万円程度 ● チャーター散骨(船を家族・親族で貸し切り):20万~30万円程度 山林散骨: 10万~25万円程度 空中散骨: 20万~40万円程度 散骨の費用には以下が含まれます。 ● 散骨代 ● 船舶のチャーター代 ● 葬儀費用 ● 証明書(散骨したことを証明する書類)の発行手数料

散骨に関するガイドライン

散骨に関する厚生労働省のガイドライン(2021年3月公表)について紹介しておきましょう。厚生労働省は散骨を以下のように定義しています。 「墓埋法に基づき適法に火葬された後、その焼骨を粉状に砕き、墓埋法が想定す る埋蔵又は収蔵以外の方法で、陸地又は水面に散布し、又は投下する行為」 ガイドラインには以下の注意点も記載されています。 散骨を行う場所: 散骨は、次のような場所で行うこと。 ① 陸上の場合 あらかじめ特定した区域(河川及び湖沼を除く。) ② 海洋の場合 海岸から一定の距離以上離れた海域(地理条件、利用状況等の実情を踏まえ適切な距離を設定する。) 焼骨の形状: 焼骨は、その形状を視認できないよう粉状に砕くこと。 関係者への配慮: 散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、地域住民、周辺の土地所有者、漁業者等の関係者の利益、宗教感情等を害することのないよう、十分に配慮すること。 自然環境への配慮: 散骨事業者は、散骨を行うに当たっては、プラスチック、ビニール等を原材料とする副葬品等を投下するなど、自然環境に悪影響を及ぼすような行為は行わないこと。 出典:「散骨に関するガイドライン(散骨業者向け)」(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001321304.pdf 参考までに、一般社団法人日本海洋散骨協会のガイドラインには「遺骨は1mm~2mm程度に粉末化すること」「陸地から1海里(1852 m)以上離れた海洋上で行うこと」と記載されています。

海洋散骨・山林散骨の利用者数 / 今後の展望

実際に散骨を選ぶ方はどのぐらいおられるのでしょうか? 全優石(全国優良石材店の会)が2020年に実施した調査 によると、海洋散骨と山林散骨を行った年間推計人数は以下の結果になっています。
全国 東京都
海洋散骨約25,000人約3,000人
山林散骨約9,000人約600人

全優石は散骨した場所の内訳も調査しており、海洋散骨が45.9%、山林散骨が21.6%となっています(その他:27.0%、不明:10.8%)。

利用者数だけを見ると、散骨はまだまだ少数派です。しかし散骨の認知度は87%と非常に高く、すでに供養の選択肢の1つとして広く知られていることがわかります。 全優石の調査では「家族が散骨を希望したら賛成する」と回答した方も約半数(49.2%)に上りました。こうした背景から、 今後、散骨を選ぶ方はさらに増えていくと考えられます。

樹木葬と散骨、どちらを選ぶべき?

ここでは樹木葬がおすすめの方、散骨がおすすめの方の特徴について解説します。樹木葬と散骨には異なる特徴がありますが、どちらを選ぶかはあなたの価値観や状況によって変わります。

樹木葬がおすすめの方

以下の方には樹木葬が主な選択肢になります。 ● 自然の中で眠りたい ● 遺骨が残る供養方法にしたい ● 遺族がお参りしてくれる場所が欲しい ● 将来的に遺骨を別の場所に移す可能性がある ● 多少費用が高くても構わない

散骨がおすすめの方

散骨が向いているのは以下に当てはまる方です。 ● 自身の遺骨を自然に還したい ● 墓石や樹木のような形を残したくない ● 遺族にお墓の管理の負担をかけたくない ● 費用を極力抑えたい 樹木葬と散骨で迷った場合は、一部を散骨し、一部を樹木葬で納骨するという選択肢もあります。どちらを選ぶにせよ、家族・親族との話し合いは大切です。エンディングノートに希望を書き留めておくのもよいでしょう。

樹木葬霊園と散骨業者の探し方

樹木葬と散骨では探し方が異なります。樹木葬の霊園を探す際は「霊園ポータルサイト」で探すのが効率がよく、散骨業者探しには「『散骨 + 地域名』でのWeb検索」が最も早い方法です。

樹木葬の霊園の探し方

霊園ポータルサイトに、立地や埋葬形式、予算などの条件を入力すると、条件に合う樹木葬霊園が一覧で表示されます。 気になる霊園が見つかったら資料請求しましょう。複数の霊園を比較することで、費用や管理方法、アクセスの良さなどを総合的に判断できます。 候補となる霊園を絞ったら実際に現地見学を行い、樹木の管理状況や雰囲気を確認することが大切です。 なお当サイト(「お墓の口コミ」)でも、複数霊園の資料請求と見学予約が一括で可能です。 樹木葬の霊園探しと見学予約に「お墓の口コミ」を使ってみる

散骨業者の探し方

散骨業者の最も早い探し方は「散骨 + 地域名」というキーワードでWeb検索することです。 海洋散骨の場合は、探し出した散骨業者が日本海洋散骨協会https://kaiyousou.or.jp/)に加盟しているかどうかを確認しましょう(山林散骨には協会はありません)。

よくある質問(FAQ)

Q.散骨は違法ではないのですか?
A.
日本には散骨を明確に禁止・許可する法律はありません。 法務省の見解でも「節度をもって行われる散骨は遺骨遺棄罪に当たらない」とされています。厚生労働省も「墓地埋葬法においてこれを禁止する規定はない」との立場を示しており、適切な方法で行えば法的問題はありません。 ただし一部の自治体では環境への配慮から独自のガイドラインを設けている場合があるため、事前に確認が必要です。
Q.自宅の庭で散骨や樹木葬はできますか?
A.
自宅での散骨は法的には禁止されていませんが、人骨に対する感情は人により様々です。骨を撒かれたことに気分を害する人も出てきます。散骨は専門業者に依頼することをおすすめします。 自宅での樹木葬は法律で禁止されています。 参考)墓地埋葬法の条文: 第4条 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない。 第5条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。
Q.散骨した後でもお墓参りはできますか?
A.
散骨では物理的なお墓が残らないため、従来のお墓参りはできません。 散骨した場所に出向いて手を合わせたり、自宅で遺影にお参りする形になります。また、遺骨を全て散骨せず、一部を小さな骨壷やペンダントに残して故人を偲ぶ方もおられます。
Q.手元供養と散骨を併用するのは一般的ですか?
A.
多くの方が遺骨の一部を手元用として残し、残りを散骨するという方法を選んでいます。火葬場で複数の骨壷に分けてもらうこともできるので、特別な手続きは必要ありません。

まとめ

樹木葬と散骨には大きな違いがあります。 樹木葬は墓地埋葬法に基づく正式な埋葬であり、樹木を墓標とするお参りできるお墓です。合祀される前なら遺骨を取り出すことも可能です。一方、散骨は遺骨を自然に還す方法で、物理的な墓標はありません。 どちらを選ぶかは、故人と遺族の価値観によって決まります。お参りの場を残したい方は樹木葬を、完全に自然に還したい方は散骨を検討してみてください。迷った場合は一部を手元供養として残し、残りを散骨するという方法もあります。 大切なのは家族でよく話し合うことです。樹木葬なら霊園ポータルサイトでの情報収集と現地見学を、散骨なら散骨業者をWeb検索することから始めてみましょう。

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