樹木葬霊園の探し方と見学予約の手順|現地で質問すべきことも解説
最新編集日:2025年08年17日
樹木葬に関心を持ったけれど、どのように見学を進めればよいか、何を確認すればよいか、お悩みではありませんか。
一生に一度の決断であるお墓選びでは正しい知識を身につけることが大切です。この記事では、樹木葬を検討している方向けに、以下の内容についてわかりやすく解説します。
〈記事を読んでわかること〉
● 樹木葬霊園の探し方 / 見学予約の手順
● 見学時の持ち物と服装
● 見学当日の流れ / 質問すべきこと
この記事を読むことで、見学についての不安が解消され、後悔のない樹木葬選びができるようになるでしょう。
樹木葬で寺院や霊園を見学する重要性
この記事に辿り着いた方は、すでに見学の必要性を感じておられることでしょう。
しかし、
樹木葬を契約した方に回答いただいたアンケートでは、現地見学を行った方は
6人に1人(16.6%)にとどまっています。
ご家族が急逝され、「すぐにお墓を決めなければならず、やむを得なかった‥」という方もおられるでしょう。しかし、見学せずに契約した方の中には、以下のような後悔の声が挙がっています。
● 思ったよりアクセスが不便だった
● 冬の景色が想像以上に寂しかった
● 遺骨を取り出せないとは思っていなかった
これらは、見学に行けばすぐわかりますし、現地でスタッフに質問すれば丁寧に教えてもらえます。お墓選びは、車や住宅のように何回か経験して「慣れる」ことができません。だからこそ、実際に見て確認すること、気になることをスタッフに直接質問することが大切です。
候補となる樹木葬霊園の探し方・見学予約の手順
樹木葬がある霊園を探して見学予約するには、「墓地・霊園ポータルサイト(墓地・霊園専門の検索サイト)」が便利です。当サイトでも霊園探し、見学予約が可能です。
「お墓の口コミ」を使ってみる
「お墓の口コミ」では、都道府県→市区町村→お墓の種類、の順に絞り込んで検索できます。
■ 「関東地方」→「東京都」→「新宿区」→「樹木葬」の順に絞り込んで検索した画面見学予約は「ご希望日」「お名前」「電話番号」の3項目を入力するだけで完了します。
実際に利用された方の口コミもぜひ参考にしてください。下記項目に関する口コミを多数掲載しています。
▶ここに選んだ理由
▶立地・アクセス・周辺環境について
▶施設・設備・管理状況について
▶霊園・寺院内の雰囲気について
■ 口コミの掲載例
見学時の持ち物と服装
見学に持参するものは特にありませんが、メモ帳は持っていくとよいでしょう。気になった点や質問事項をメモするためです。
服装は基本的に普段着で問題ありませんが、他の参拝者に配慮して、過度にカジュアルすぎない服装を心がけましょう。
山あいにある霊園を見学する際は、土や草で汚れても構わない服装をおすすめします。革靴やハイヒールは避けて、歩きやすい靴を選びましょう。
見学当日の流れ
見学は以下の流れで進みます。
1. 受付・ヒアリング(5〜15分)
2. 園内案内(20〜40分)
3. 質疑応答(10〜20分)
多くの場合、トータルの見学時間は30〜60分ですが、敷地が広い霊園では60〜90分かかることもあります。
受付・ヒアリング
霊園の事務所に到着し、受付を済ませると、担当スタッフから簡単なヒアリングを受けます。
ヒアリング内容:
● 樹木葬を希望する理由
● 納骨の希望時期
● 利用人数(埋葬する人数)
● 埋葬形式(合祀か?個別埋葬か?)
● 予算の上限
● 宗教・宗派について
● ペット共葬を希望するか?
園内案内
ヒアリングが終わると、担当スタッフが園内を案内してくれます。実際の樹木葬区画や合祀墓を見学した後、希望すれば、本堂や法要室、ペット共葬区画、売店等も案内してもらえるでしょう。なお、規模の大きい霊園では、ゴルフカートのような電動カートで移動する場合もあります。
質疑応答
園内案内の後、質疑応答の時間が設けられます。不明な点や疑問に感じたことを遠慮せず質問しましょう。次の章では、「見学時に確認しておくべきこと」についてくわしく解説します。
樹木葬の霊園見学で質問すべきこと
霊園見学では、不明な点や疑問に思ったことは、時間の許す限り質問しましょう。
ここでは、霊園スタッフに質問しておくべきことを10個紹介します。この10個を参考にしていただくと、聞き漏らしを防げるかもしれません。
① 遺骨の埋葬形式
遺骨がどんな状態で埋葬されるかは、樹木葬の「埋葬形式」によって変わります。「土中に直接埋葬される合祀型か?」「骨壺に入れた状態で遺骨を埋葬(保管)する集合型・個別型か?」を確認しましょう。
② 遺骨の取り出し(改葬について)
遺骨を別の墓地や霊園に移すことを改葬と言います。将来、転居等により改葬する可能性がある方は「遺骨の取り出しは可能か」を質問しましょう。
集合型・個別型の樹木葬では遺骨は骨壺に入った状態で保管されますが、骨壺を必ず取り出せるとは限りません。なぜなら、半数以上の霊園はいったん埋葬した骨壺の取り出しを認めていないからです。
改葬の予定がある方は「遺骨は取り出し可能」と契約書に明記してくれる霊園を選びましょう。
③ 遺骨の埋葬可能数
遺骨の埋葬可能数は霊園やプランによって変わります。必ず霊園スタッフに確認しましょう。
遺骨を土中に直接埋葬する合祀型は、1体ごとの契約が基本です。骨壺に入れた状態で遺骨を埋葬する集合型・個別型の場合、2~6体程度と上限に幅があります。なお、2体目以降は1体あたり数万円の追加納骨料がかかるのが一般的です。
④ 追加費用・年間管理費
初期費用(総額)以外にかかる「追加費用」について質問しましょう。たとえば、特注のプレート代、個別法要料、追加納骨料等です。年間管理費がかかるケースもあるので確認しておきましょう。
⑤ 区画の変更・契約期間の延長
「2人用区画から4人用区画への変更」や「契約期間の延長(たとえば13年を33年に)」が可能か?可能な場合、費用はいくらぐらいかを確認しておきましょう。
⑥ 秋冬の景観
春夏は緑が美しくても、秋冬には落葉して寂しい印象になる霊園もあります。季節ごとの風景写真を見せてもらいましょう。
⑦ 樹木が枯れたときの対応
樹木が枯れたときの対応について質問しておきましょう。シンボルツリーが枯れるのは珍しいことではありません。新しく植え替えるか、枯れたままにしておくか(自然の摂理として受け入れるか)は霊園によって異なります。植え替え作業は霊園が行いますが、費用がかかるかどうかも確認しましょう。
⑧ 合同法要、個別法要の内容
多くの霊園では、お盆や彼岸に多くの家族が参加する合同法要が行われます。内容や日程を確認しておきましょう。個別法要(特定の故人の法事など)の参加可能人数、費用の目安についても聞いておきましょう。
⑨ ペット共葬の内容
ペット共葬を希望する方(ペットと一緒に眠りたい方)は、可能かどうかだけでなく、詳細な条件を確認しましょう。動物の種類や頭数には必ず制限があります。また、人間用の区画とペット用の区画が離れているケースもあります。
⑩ 檀家加入の必要性(寺院墓地の場合)
寺院墓地の場合、檀家に入る必要があるかを確認しておきましょう。多くの寺院墓地の樹木葬は他宗派の檀家の方でも利用できますが、檀家加入を求めてくる寺院もあるからです。
以上が見学時に確認すべき10項目です。後悔のない霊園選びのために、これら10個の質問を参考にしてください。
まとめ
この記事では、樹木葬霊園の探し方や見学予約の手順、見学当日の流れ、質問すべきことについて解説しました。
お墓選びは多くの方にとって一生に一度の決断だからこそ、現地に足を運んで確認することが大切です。質疑応答の際は、スタッフに遠慮なく質問して、メモを取ることをおすすめします。
複数の霊園を見学して比較すること、家族としっかり話し合うことで、より納得のいく選択ができるでしょう。
Q.見学に予約は必要ですか?
A.はい、多くの寺院や霊園は予約制になっています。予約せず訪問しても見学できる場合もあるかもしれませんが、長時間待つことになったり、十分な案内を受けられなかったりする可能性があります。当サイト「お墓の口コミ」では、各霊園のページから簡単に見学予約ができますので、ご活用ください。
Q.見学にかかる時間はどのくらいですか?
A.目安は30分~60分程度です。霊園内を一通り歩き、説明を聞いて質問する流れでそのくらいになります。ただし霊園の広さや質問量によって前後するので、余裕をもって時間を確保しておくと安心です。
Q.その場で契約を迫られませんか?
A.基本的に契約を強要されることはありません。見学後、「一度持ち帰って検討します」と伝えても全く問題ありません。大事なお墓選びですから、即決せず冷静に比較検討することをおすすめします。
Q.終活バスツアーについて教えてください
A.旅行会社が主催する終活バスツアーは、樹木葬だけでなく一般墓や納骨堂も組み合わせた見学ツアーになっています。寺院が主催するツアーは当然、その寺院のみを見学することになります。複数の寺院や霊園の樹木葬を見学したい方は、直接、寺院や霊園に見学を申し込むことをおすすめします。他の見学者もいないため、質問もしっかりできるでしょう。
Q.何箇所くらい見学すべきですか?
A.少なくとも2箇所、できれば3箇所以上見学するのがおすすめです。1〜2箇所では判断材料として乏しいからです。3箇所以上回ると比較対象が増えるだけでなく、樹木葬の知識も自然と深まるため、後悔のない選択に近づけるでしょう。
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