雪で葬儀が中止や延期になることはある?
葬儀会場や火葬場は、天候に関係なく営業しており、基本的に雪が降っても中止することはできず、葬儀は予定通り行われます。
しかし、豪雪などで交通機関が麻痺し、参列者の安全が確保できない場合、やむを得ず延期や時間変更を検討することもあるでしょう。
また、日程が延びる場合、遺体をドライアイスで保存したり、葬儀社の安置施設を利用する必要があります。
追加費用が発生する可能性があるため、事前に確認しましょう。
適切な対応を取るためにも、葬儀社と密に連絡を取り合うことが重要です。
雪の日の葬儀に遅刻・欠席する場合
雪の日は、交通機関の乱れや道路の凍結で遅刻や欠席が避けられない場合があります。
その際は、できるだけ失礼にならない対応が大切です。
適切な対応を取ることで、遺族にも誠意が伝わり、安心して故人を偲ぶことができるので、遅刻・欠席する際は以下の対応を取りましょう。
遅刻する場合
遅刻が確実な場合は、早めに遺族や式場に連絡を入れましょう。
電話やメールで事情を説明し、到着予定時刻を伝えるのがマナーです。
遅刻して葬儀会場に到着した際は、まず受付でお詫びを述べ、目立たないよう静かに着席します。
葬儀終了後には遺族に直接、「遅れてしまい申し訳ありませんでした」と改めてお詫びを伝えましょう。
電話での例文
「このたびは○○様のご逝去、心よりお悔やみ申し上げます。雪の影響で交通機関が遅れており、葬儀の開始時間に間に合いそうにありません。大変申し訳ありませんが、到着が○時ごろになりそうです。何卒ご理解いただければ幸いです。」
メールでの例文
「○○様
このたびはご愁傷さまです。雪のため、予定していた交通機関が遅延しており、開始時間に間に合わない見込みです。ご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません。到着が遅れる旨、どうぞご了承くださいませ。」
欠席する場合
欠席が避けられない場合、事前に電話やメールでお詫びをしつつ、弔電や供花を送ることが礼儀です。
その際、葬儀社に問い合わせて適切な送り先やタイミングを確認してください。
また、後日遺族を訪問し、お悔やみを伝えることも大切です。
その際、菓子折りや果物などの手土産を持参すると、丁寧な印象を与えられます。
後日訪問時の例文
「先日は雪の影響で葬儀に伺えず、大変失礼いたしました。ご迷惑をおかけしたこと、心よりお詫び申し上げます。本日、改めてお悔やみをお伝えしたく伺いました。」
持参すると良いもの
・菓子折りや果物
白い包装紙や弔事用ののしをつけたものを選びましょう。
・線香やお花
仏壇に手向けるためのシンプルなものがおすすめです。お花は匂いの強いものやトゲのあるものは避けましょう。
・香典
葬儀当日に渡せなかった場合、適切な金額を封筒に入れて持参します。
訪問時は、遺族の負担にならないように滞在時間を短くし、配慮を示すことが大切です。
持参した品物をお渡しする際は、「少しばかりですが、どうぞお受け取りください」と添えると、より丁寧な印象を与えます。
雪の日の葬儀にふさわしい服装や靴の選び方
雪の日の葬儀では、寒さ対策とマナーの両方が求められます。
以下のポイントを押さえて、適切な服装と防寒を心掛けましょう。
コートの色や素材
【コートの色】
黒や濃紺、ダークグレーなどの落ち着いた色で、礼服用のコートが基本です。
暗い色でも柄物やカジュアルすぎるものは避け、無地のコートを選びましょう。
裏地が派手なコートも避けましょう。
【コートの素材】
毛皮のコートやファー付きのもの、レザージャケットやダウンコートなどは殺生を連想させるため葬儀での着用は基本的にNGとされています。
しかし、近年ではダウンコートを着用する方も増えており、着てはいけないという厳密な決まりはありませんが、喪主との関係性や天候によって判断すると良いでしょう。
【コートのボタン】
コートのボタンも、シルバーやゴールドといった派手なものは葬儀の場にふさわしくないので注意が必要です。
コートは受付前に脱いで預けましょう!
葬儀場に到着したら、コートを脱いでから受付するのがマナーです。
クロークがある場合は、手荷物として預けるのが基本ですが、ない場合は手にもって参列してもかまいません。
着たまま参列するのは非常識と思われるので注意しましょう。
セーターは着てもいい?
着てはいけないという厳密な決まりはないので、カジュアルで派手なものでなければ着用しても良いでしょう。
ただし、よい印象をもたない方もいるので、できるだけヒートテックなどのインナーやカイロなどで防寒対策することをおすすめします。
インナーも黒や紺の無地のものを選び、襟元や袖口から見えないように注意しましょう。
長靴は履いていってもいい?
葬儀場に着くまでの道中でしたら、長靴を履いていってもかまいません。
しかし、喪服に合わせる靴は、女性なら黒無地のパンプス、男性なら黒無地の革靴がマナーなので会場に着いたら履き替えましょう。
その際、濡れた長靴を入れる袋も忘れずに持っていきましょう。
厚いタイツを履いてもいい?
女性の場合、黒のストッキングが基本ですが、寒さ対策としてタイツを履く場合は60デニール以下の薄めのタイツを選びます。
タイツに関しても厳密な決まりはないですが、厚手のタイツやリブ編みのものはカジュアルな印象を与えるため、避けた方が良いでしょう。
喪主としての準備と配慮
雪の日には、葬儀社と密に連絡を取り合い、雪の影響を受けた場合のスケジュール変更や対応方法を確認しておくことが大切です。
特に豪雪地域では、交通状況や火葬場の運営状況についても事前に調べ、必要に応じて柔軟に対応できるようにします。
さらに、遅刻や欠席が発生する可能性を考慮し、連絡がスムーズに取れる体制を整えておいてください。
寒さが厳しい雪の日には、暖房設備を万全にするほか、会場内で使い捨てカイロを配るといった小さな気遣いが喜ばれます。
また、傘立てや傘カバーを用意したり、靴を履き替えるスペースや、汚れた靴を拭くためのタオルを用意しておくと、参列者にとって大変ありがたい配慮となります。
遠方からの参列者には、宿泊施設やタクシーの手配をするなど、参列者一人ひとりの立場に立った対応を心掛けることで、雪の日でも心温まる葬儀を実現することができます。
よくある質問
ユニクロのコートで葬儀にふさわしいものはどれ?
ユニクロで選ぶ際も、黒や濃紺、ダークグレーなどの落ち着いた色合いで、シンプルなデザインを選びましょう。
たとえば、「ウールブレンドチェスターコート」や「シングルブレストコート」は、シルエットが上品でフォーマルな場に適しています。
ユニクロのコートは手頃な価格でありながら品質が高いため、急な葬儀でも失礼のない装いを整えることができます。
雪の日に急な火葬場の時間変更があった場合、どう対応する?
雪の影響で火葬場の時間が変更になった場合、迅速に関係者へ連絡を取りましょう。
まず、火葬場のスタッフや葬儀社に状況を確認し、新しい時間を確定させます。
その後、参列者に電話やメッセージで、変更後のスケジュールを速やかに共有してください。
また、時間変更による待ち時間が長引く場合、軽食や温かい飲み物を用意して、参列者に配慮を示すと良いでしょう。
このような柔軟な対応により、トラブルを最小限に抑えることができます。
まとめ
雪の日の葬儀は、準備や対応に不安を感じることが多いかもしれません。
しかし、雪の日の葬儀で最も大切なのは、遺族や参列者の安全を第一に考え、誠実な心で故人を送り出すことです。
今回の記事では、
・雪の日の葬儀に遅刻・欠席する場合の対処方法
・雪の日の葬儀にふさわしい服装や靴の選び方
・雪の日の葬儀の喪主としての配慮
などを詳しく解説しました。
雪の日だからこそ、心を込めた準備と配慮で、大切な葬儀の時間を穏やかに過ごしましょう。