檀家とは?
檀家とは、特定の寺院の信徒として家単位で所属し、寺院の経済的支援を行う代わりに、葬式や法事などの供養を受けられる家のことです。
檀家は、個人ではなく「家単位」でなるのが特徴です。
檀家になるには、契約を結んで入檀の手続きを踏みます。
また、檀家は家単位で所属するため、自分の家が檀家なのか分からない場合は家族に聞いてみると良いでしょう。
自分の家のお墓が寺院にある場合は、その寺院の檀家である可能性は高いです。確認してみましょう。
檀家になるメリット
では、檀家になるメリットを紹介していきます。
大きくは以下の4つのメリットがあります。
・繁忙期でも法要を優先してもらえる
・手厚い供養や法要が受けられる
・お墓の管理を安心して任せられる
・法要や葬儀など分からないことを相談できる
1つずつ解説していきます。
繁忙期でも法要を優先してもらえる
お盆やお彼岸などの繁忙期でも優先的に法要を行ってもらえる場合が多いです。
法要をおこなう僧侶の人数は限られています。法要のタイミングが被ってしまった場合に、檀家は優先的に対応してもらえるのでスケジュール調整もしやすくなります。
手厚い供養や法要が受けられる
檀家になることで、葬儀や法事、お墓の建立、納骨などの手配を寺院が代わりにおこなってくれます。
また、慣れない仏事については事前に相談もできるので安心できるでしょう。
お墓の管理を安心して任せられる
檀家になることで、日々のお墓の管理をを寺院に任せることが出来ます。
頻繁にお墓参りに行けない場合でも、寺院がお墓の供養や管理をしてくれるので安心です。
法要や葬儀など分からないことを相談できる
葬儀や法事、冠婚葬祭のしきたりやマナーについて、専門家である僧侶に相談することができるのが大きなメリットです。
地域ごとに異なるマナーやしきたりについて、正確な情報を得られるので安心できるでしょう。
檀家になるデメリット
次に、檀家になるデメリットを紹介していきます。
大きくは以下の4つのデメリットがあります。
・さまざまな場面で費用がかかる
・行事や法要への参加を求められる
・他のお寺に相談できない
・お寺ごとに決められたルールがある
1つずつ解説していきます。
さまざまな場面で費用がかかる
檀家になると、仏事のお礼としてお布施が必要になります。
さらに、寺院の維持には修繕や建て替えが伴い、これらに対する寄付も求められることがあります。
入檀時には入檀料が必要な場合もあり、法要や行事への参加にも費用がかかってきます。
法要やお墓の管理をしてもらうためには、さまざまな場面で費用がかかってくるので費用面を考慮して判断しましょう。
行事や法要への参加を求められる
お寺によって頻度は異なりますが、一般的に季節に応じてさまざまな行事や法要がおこなわれます。
檀家になった場合は、行事や法要に参加を求められたり、運営の手伝いなどを依頼されることもあります。
忙しい方などは負担に感じる場合もあるでしょう。
他のお寺に相談できない
檀家になると、その寺院にほぼ全ての仏事を委ねることになり、他のお寺に相談や依頼することは原則としてできません。
檀家になった後に、他の寺院に相談したり、葬儀や法要などを依頼すると寺院との関係が悪化するリスクがあります。
お寺ごとに決められたルールがある
檀家になると、葬儀や戒名の付け方などに関しては、その寺院ごとに決められたルールに従う必要があります。
他宗派の教えに惹かれていても、仏式葬儀を行う際は、所属している寺院の宗派に基づいた方法を選ぶのが一般的です。
檀家になるとかかる費用
檀家は、寺院の経済的支援をおこなう必要があります。
では実際にどのような費用がかかってくるのでしょうか。
1つずつ解説していきます。
入檀料
入檀料とは、檀家になる際に必要になる初期費用です。
寺院によって異なりますが、費用相場は10万~30万円程です。
葬儀や法要にかかるお布施
葬儀や法要などの仏事行事の際はお布施が必要になります。
葬儀の際にかかるお布施の費用相場は15万~50万円程、法要の場合は3万~10万円程です。
葬儀や法要のお布施に関しては、規模や僧侶の人数など内容によって異なってきます。
金額で迷ったら寺院に確認するか、経験がある周囲の方に相談すると良いでしょう。
寺院運営にかかる維持費
寺院がお墓の管理・運営をしていくためにかかる費用が維持費になります。
費用相場は年間で5千円~2万円程です。
寺院自体の修繕への寄付
寺院が古くなり修繕が必要になった際に檀家に寄付を求める場合があります。
寄付に関しては、あくまで任意によるものなので必ず支払わなければいけない訳ではありません。
しかし、寺院との関係維持のために支払う人も多いでしょう。
費用に関してはあくまで寄付なので決まっていませんが、寺院によっては最低金額が決まっている場合もあります。
檀家をやめる方法
檀家をやめる方法としては大きく以下の流れになります。
➀寺院に檀家をやめる旨を伝える
②離檀料を支払う
③お墓から遺骨を移動させる
1つずつ詳しく解説していきます。
➀寺院に檀家をやめる旨を伝える
檀家をやめる際は、寺院に対して「離檀」の意思を伝える必要があります。
伝える方法としては、口頭の場合と文書での「離檀届」の提出が求められる場合があります。入檀時の契約書を確認しておきましょう。
また、離檀を検討した段階から寺院に相談し、理解を得ることが重要です。
誠意を持って対応することで、トラブルを防ぎながら手続きを進めることができます。
②離檀料を支払う
檀家をやめる際には、これまでの感謝の気持ちを込めて「離檀料」を支払うのが一般的です。
離檀料の相場は地域や寺院によって異なり、一般的には5万~20万円程度です。
離檀料を渡す際は、白い封筒に「お布施」と記入し、これまでの感謝と共に渡すのが望ましいです。
ただし、離檀料は必ずしも発生するものではなく、お寺によっては支払わなくても問題ない場合もあります。
③お墓から遺骨を移動させる
檀家をやめる際は、現在あるお墓を撤去し、更地に戻して寺院に返還する必要があります。
お墓を移動させる場合は、自治体から発行される「改葬許可証」が必要になります。
お墓を移動させるための詳しい手続き方法はこちらの記事で紹介していますので参考にしてください⇩
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檀家にならずに法要はできる?
結論、檀家にならずに法要をしてもらうことはできます。
葬儀社や石材店から僧侶の紹介を受けることが出来るので、その僧侶に依頼すれば法要での読経等をしてもらうことが出来ます。
近年では、一定額のお布施を支払えば法事等のために僧侶が来てくれるという、寺院との仲介をしてくれるサービス業者もあります。
よくある質問
檀家になる条件は?
檀家になる際は、入檀料と呼ばれる寺院に対しての入会金が必要な場合があります。
入檀料の費用相場は10万~30万円程度です。
また、志納金という会費のようなものを支払うこともあります。
檀家をやめる原因とは?
檀家をやめる主な理由としては、引越しや継承者がいない、経済的負担などがあります。
たとえば、檀家となっているお寺(菩提寺)から遠く離れた場所に引越しをすることにより、お葬式や法要などが物理的に困難となってしまうなどです。
檀家をやめて永代供養はできますか?
檀家をやめた場合は、宗教宗派不問の霊園で永代供養してもらうことが可能です。
まとめ
今回は、檀家について詳しく解説しました。
檀家になると費用面の負担が大きすぎる。と思われていますが、その分手厚い対応をしてもらうことが出来ます。
何かあった時の相談や対応を重要視する場合は、檀家になることを考えてみるのも良いでしょう。
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葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣スタッフとして働き始め、独立。以降約20年間、葬儀、お墓業界の「人の困った」と「集客の困った」を解消し続けている。
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この記事の著者・監修者
株式会社ディライト株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。
この記事の編集者
お墓の口コミ編集部
竹田 勇飛
東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。