お墓参りは手を合わせるだけでも大丈夫
結論、お墓参りは手を合わせるだけでも全く問題ありません。
お墓参りで大切なことは「ご先祖様や故人様を偲んで手を合わせる」ことです。
マナーやお墓参りの頻度を気にしすぎてしまうとお墓参りに行けなくなってしまう方もいらっしゃると思います。
もちろん、お供え物やお花の準備をしてお墓参りをすることは大切ですし、定期的にお墓参りに行くことも大事ですが、ご先祖様や故人様を想う気持ちを大切にしましょう。
お墓参りは花だけでも良いの?
お墓参りのお供え物に決まりやルールは無いため、お花だけでも問題ありません。
お供え物は、ご先祖様や故人様が生前に好きだったものを持って行くのが一般的です。
最近では、お供え物の決まりがある霊園が増えてきています。霊園のルールの範囲でお供え物を持って行くようにしましょう。
基本的なお墓参りのマナー
お墓参りに決まりやルールなどはありませんが、基本的なマナーは覚えておかないと不安という方もいると思います。
ここでは、以下の基本的なマナーを1つずつ詳しく解説していきます。
・服装
・お供え物
・お墓参りの手順
では早速見ていきましょう。
服装
お墓参りの服装に関して明確な決まりはありません。
ですが、周囲の人を不快にさせないなどの節度を持った服装を心がけましょう。
基本的に以下の服装は避けた方がいいでしょう。
・派手な色や柄の服装
・革製品や毛皮
・露出が多すぎる服装
仏教において「殺生」を連想させるものは良くないとされています。
革製品や毛皮の服装は気を付けましょう。
お供え物
仏教のお供え物の定番として五供(ごく・ごくう)と呼ばれるものがあります。
五供とは、「お香」「花」「灯燭(とうしょく)」の3種類に「浄水」「飲食」を加えた5種類が基本とされています。
・お香:お線香
・花:仏花
・灯燭:ろうそくの光
・浄水:水
・飲食:食べ物
仏花として毒やトゲのあるお花は避けましょう。毒は「死」を連想させ、トゲは他の参拝者がケガをする恐れがあります。
食べ物では肉や魚は「殺生」を連想させるのでタブーとされています。
普段は忙しくてお供え物を準備できないこともあるとは思いますが、たまにはお供え物を準備して故人様やご先祖様に感謝を伝えるのもいいでしょう。
お墓参りの手順
お墓参りの手順は以下の通りに進めて行きましょう。
➀寺院墓地の場合、ご本尊に一礼
②手桶に水を汲んでお墓に向かう
③お墓の前で合掌する
④お墓を掃除する
⑤お供え花を生ける
⑥水鉢に水を入れる
⑦お供え物を置く
⑧お線香をあげて合掌する
⑨後片付けをする
必ず上記の順番でお墓参りをしないといけない訳ではありません。
準備してお墓参りに行ける際は参考にしてみてください。
お墓参りする際の注意点
お墓参りをする際は以下の4つに注意しましょう。
・火を口で吹き消す
・お供え物を放置する
・墓石にお酒やジュースをかける
・「ついで参り」をする
上記について1つずつ詳しく解説していきます。
火を口で吹き消す
仏教では、人の口は悪行を生み出すとされ、穢れたものと考えられています。
そのため、お線香やろうそくの火を消す際は、息を吹きかけて消すのではなく「振って消す」「手で扇いで消す」などしましょう。
お供え物を放置する
食べ物やジュースなどお供え物を放置して帰ってしまうと、腐って墓石が汚れてしまったり、動物が寄ってきて墓を荒らしたりする原因になります。
隣の墓地にも迷惑になりますので、お供えした食べ物やジュースなどは持ち帰るようにしましょう。
墓石にお酒やジュースをかける
墓石にお酒やジュースなどをかけてしまうと墓石が変色したり劣化する原因になります。
墓石にかける液体は、水だけにしましょう。
万が一水以外の液体をかけてしまった場合は、水で洗い流し、綺麗なタオルでふき取りましょう。
「ついで参り」をする
ご先祖様への挨拶は最も優先される事と考えられているので、何かのついでにお墓参りすることは良くないとされています。
できるかぎり午前中など早い時間にお墓参りをしましょう。
お墓参りに適した時期や時間帯
「お墓参りに行くべき時期や時間帯に決まりはあるのか?」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、お墓参りはいつ行っても問題はありません。
ですが、お墓参りに適した時期や時間帯はありますので紹介していきます。
お墓参りに適した時期7選
➀祥月命日(しょうつきめいにち)
祥月命日(しょうつきめいにち)とは、故人が亡くなった同月同日のことを指していて、一年に一度この祥月命日が訪れます。
仏教において、「祥月命日」はお墓参りに行く日としてふさわしいとされており、実際にお墓参りに行く方が多いです。
②月命日(つきめいにち)
月命日(つきめいにち)とは、故人が亡くなった「日」のことを指します。
月命日は祥月命日と違い、月に一度この月命日が訪れます。
月命日も祥月命日と同様に、お墓参りに行く日としてふさわしいとされているため、お墓参りに行く方が多いです。
③お盆
お盆は、新暦の8月13日~8月16日の4日間と旧暦の7月13日~7月16日の4日間をいい、故人や先祖があの世から帰ってくる期間のことを指しています。
帰ってきた故人や先祖をお墓に迎えに行くため、この時期にお墓参りをする人が多いです。
④お彼岸
お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心にした7日間のことを指します。
「彼岸参り」という言葉があるように、お彼岸は仏教において先祖を供養する重要な日とされています。
そのため、お墓参りに行く日としてふさわしいと考えられており、実際にお墓参りに行く方は多くいらっしゃいます。
⑤年末年始
年末年始は、一年の締めくくりと一年の始まりの節目になるのでご先祖様に挨拶をするいい機会になります。
また、帰省のタイミングでもあるので家族や親族が集まりやすく、お墓参りを行うのにおすすめな時期になります。
⑥帰省したタイミング
ゴールデンウィークや夏季休暇などは帰省する人が多く、年末年始同様に、家族が集まりやすいタイミングです。
そのため、お墓参りに適した時期の一つです。
⑦節目の日
故人との思い出の日や結婚、出産などの節目の日にお墓参りに行くのも良いタイミングです。
故人や先祖に報告をすることで故人に感謝し、自分自身も前向きになるいい機会でしょう。
お墓参りに適した時間帯
午前中
お墓参りは「午前中」に行くことが良いとされています。
午前中に出かけて、午後にお墓参りに行く「ついで参り」は、ご先祖様や故人様を優先していないとされ良くないと考えられています。
そのため、一日の最初にお墓参り行くことが望ましいとされます。
午後の早い時間
午前中にどうしてもお墓参りに行けない場合は、午後の早い時間が良いでしょう。
日が落ちて暗くなってきてしまうと、墓石の掃除もうまくできなかったり、足元が見えず危険です。
「ついで参り」でなければ午後にお墓参りに行くことは何の問題もありません。
よくある質問
お墓参りで手を合わせて何を言いますか?
お墓参りで手を合わせて言うことに決まりはありません。
お墓参りはご先祖様や故人様とつながれる場です。
ご先祖様や故人様に「感謝の気持ち」や「近況の報告」、「思い出話」などすることで故人様も喜ぶでしょう。
お墓参りに線香は持って行った方がいいですか?
お墓参りに線香を必ず持って行かなければいけない訳ではありません。
仏教のお供え物の定番「五供(ごく・ごくう)」の一つとしてお香があり、線香がそれにあたります。
仏教発祥の地でもあるインドでは、お香は穢れを祓い、心身を清浄にするために用いられていました。
お墓参りは毎日行ってもいいですか?
お墓参りの頻度に決まりは無いので、毎日行っても問題ありません。
お墓参りは「行かないといけない」という気持ちで行くものではありません。
故人様に「感謝を伝えたい」「大事な報告をしたい」などの故人様を偲ぶ気持ちがあれば何回行くのかも個人の自由です。
まとめ
今回の記事では
・お墓参りは手を合わせるだけでも問題はない
・お墓参りは花だけでも問題ない
・派手な服装、革製品や毛皮が使われている服装はNG
・毒やトゲのある花はNG
・火を口で吹き消さない
・お供え物は放置しない
・お墓参りは午前中に行くのがいい
など詳しく解説しました。
この記事を読むことでお墓参りの本来を意味が理解でき、今後お墓参りに行くべきかどうかで迷わなくなるでしょう。
この記事の著者・監修者
株式会社ディライト株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。
この記事の編集者
お墓の口コミ編集部
竹田 勇仁
東京都出身。大学を卒業後葬儀社で勤務。
現場経験を経て、消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。