分骨ってなに?
分骨とは、遺骨を複数に分けて供養する方法です。
分骨を行う方は、「お墓が遠いので近くのお墓で供養したい」「手元に置いておきたい」などの理由が多いです。
また、宗派や地域の慣習などで分骨をする場合もあり、特に浄土真宗では、分骨して本山納骨を行う風習があります。
「分骨は良くない」「法的に大丈夫?」など心配される方も多くいらっしゃいますが、分骨は法的に問題ありません。
仏教や神道の教えの中にも分骨をよくないとする教えは無いので、安心して分骨を行いましょう。
分骨のトラブル原因4選
分骨は、法的にも宗教的にも問題ないとされていても、遺骨を分けるという行為を嫌う人は多くいます。
分骨を進めていく中でトラブルに発展する原因を4つ紹介していきます。
➀家族や親族と意見が合わない
家族や親族の中には、遺骨を分けるという行為に反対意見を持つ人もいます。
家族や親族、地域の慣習によっては、分骨すると「成仏できない」「縁起が悪い」と考えられている場合があります。
そのため、事前に相談せずに分骨を進めてしまうと後々トラブルに発展する可能性があります。
②分骨後の供養方法が決まっていない
分骨した後の供養方法を決めていなく、遺骨の管理ができないという事が起きてしまうと故人は浮かばれません。
また、供養方法も様々な種類があるので安易に決めてしまうと後々トラブルになる場合があります。
③分骨後の骨壺にカビが生えてしまう
分骨後のトラブルとして、自宅で管理していた遺骨や骨壺にカビが生えてしまうこともあります。
事前に家族や親族から同意を得ていても、分骨後にトラブルが起きてしまうと、「結局分骨をしない方が良かった」となってしまいます。
④分骨証明書の発行を忘れてしまう
分骨した遺骨を別の場所に納骨する際に「分骨証明書」が必要になります。
分骨証明書がないと遺骨を納骨することが出来ないので注意が必要です。
分骨した遺骨を手元供養する場合は、分骨証明書は必要ありません。
分骨でのトラブルを回避する方法
分骨を進めていく上で起こる可能性があるトラブルの回避方法を紹介します。
➀事前に家族や親族の同意を得ておく
分骨に対する考え方は人ぞれぞれあります。
そのため、意見が合わないという問題は必ず出てきます。
トラブルを回避するには、事前に分骨を行う理由を全員に伝えてしっかり話し合いを行い同意を得ておくことが重要です。
②事前に分骨後の供養方法を決めておく
分骨後の供養方法を事前に決めておきましょう。
供養方法も「手元供養」「散骨」「永代供養墓」など種類が多くあります。
分骨後の供養方法も事前に家族や親族と話し合いをしておかないとトラブルに発展する可能性があります。
分骨後に供養方法を迷わない、供養方法でトラブルにならないためにも事前に話し合いをして決めておきましょう。
③事前に自宅で遺骨を保管する方法を確認する
遺骨は湿気に弱いのでしっかり管理しないとすぐに劣化してしまいます。
高温多湿にならない風通しのいい場所で管理するようにしましょう。
④分骨証明書は忘れず発行してもらう
分骨証明書は分骨した遺骨を納骨する際に必要になります。
発行方法は、分骨をするタイミングによって異なるので注意しましょう。
●火葬時に分骨する場合
火葬当日であれば火葬場で発行することが出来ます。
●納骨後に分骨する場合
現在埋葬されているお墓の管理者に発行の依頼をする。
発行を忘れないように事前に必ず確認しましょう。
分骨のタイミングと手順についてはこちらで詳しく解説しています。是非参考にしてみてください⇩
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分骨は縁起が悪い?
分骨をすると「五体満足に成仏できない」「縁起が悪い」という話を聞くことが多いかもしれません。
結論、分骨は縁起が悪いものではありません。
ではなぜ縁起が悪いと思われているのでしょうか。
分骨が縁起悪いと思われている理由についてこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください⇩
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分骨は自分でできる?
分骨するタイミングによっては難しい場合もありますが、自分で分骨をすることはできます。
火葬時に分骨する場合は、自分で遺骨を分けることはできます。
既に納骨されている遺骨を分骨する場合は、重い墓石など動かす必要があるので石材店などの事業者に依頼をしましょう。
よくある質問
分骨にかかる費用はいくらですか?
分骨にかかる費用は、分骨証明書の発行費用と遺骨を納める骨壺で5千円~1万円程度です。石材店などの事業者に墓石の移動を依頼する場合の費用は2万円~3万円程度になります。
浄土真宗は分骨しないのですか?
浄土真宗は他の宗派と違い、故人を火葬した後にお墓に納める遺骨と喉仏に分骨をする風習があります。
遺骨を少しもらうことはできますか?
火葬時の収骨の際に「少し遺骨を取ってもいいですか」と声をかけると基本的に「大丈夫です」と言ってくれます。
まとめ
今回は、分骨の際のトラブル事例について詳しく解説をしました。
分骨に限らず、お墓関係の事柄には慣習や決まりなどが多くありどうしていいか分からなくなります。
最終的には、家族や親族と話し合いをして決めていくのが一番大事なことになります。
今回の記事を参考に分骨をトラブルなく進めて行きましょう。
葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣スタッフとして働き始め、独立。以降約20年間、葬儀、お墓業界の「人の困った」と「集客の困った」を解消し続けている。
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この記事の著者・監修者
株式会社ディライト株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。
この記事の編集者
お墓の口コミ編集部
竹田 勇飛
東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している。
消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。