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すべての仏教宗派に樹木葬はある|檀家に入る必要性も解説

最新編集日:2025年08年05日

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「自分の宗派で樹木葬はできるの?」 「檀家じゃないと利用できないのでは?」 樹木葬を検討する際、宗派との関係で不安に思う方は少なくありません。特に浄土真宗では樹木葬が少ないという話を聞いて、心配されている方もいらっしゃるでしょう。 実は、全ての仏教宗派に樹木葬を行う寺院は存在し、多くの場合、檀家になる必要もありません。 この記事では、樹木葬と宗派の関係について不安をお持ちの方向けに、各宗派の対応状況や檀家の必要性についてわかりやすく解説します。 〈記事を読んでわかること〉 ● 全ての宗派に樹木葬を行う寺院があること ● 各宗派の樹木葬の導入状況 ● 浄土真宗は樹木葬を否定していないこと ● 菩提寺を離れて別の寺院の樹木葬に改葬する手順 この記事を読むことで、宗派に関する不安が解消され、あなたに最適な樹木葬を安心して選択できるようになるでしょう。
お墓の口コミ監修者:株式会社ディライト 代表取締役
著者・監修者

株式会社ディライト 代表取締役

高橋 亮

葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣ス...続きを読む
お墓の口コミ編集者:お墓ディレクター2級  竹田勇飛
編集者

お墓ディレクター2級取得者

竹田 勇飛

東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している...続きを読む

【目次】

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全ての仏教宗派に樹木葬を行う寺院はあります

宗派・檀家加入・供養の作法について

禅宗系(臨済宗・曹洞宗)の寺院は樹木葬に積極的

真言宗・天台宗・日蓮宗は寺院ごとに対応が異なる

浄土真宗で樹木葬が可能な寺院は少ない

菩提寺から別の寺院の樹木葬への改葬

よくある質問(FAQ)

まとめ

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全ての仏教宗派に樹木葬を行う寺院はあります

「うちは浄土真宗だから樹木葬はできないのでは?」「樹木葬を認めていない宗派もあるのでは?」そんな心配をされていませんか? 実は現在、日本の主要な仏教宗派すべてに樹木葬を行う寺院は存在します。多くの樹木葬は「宗旨宗派不問」で利用でき、無宗教の方でも問題なく契約できます。 以下は各宗派の樹木葬導入状況をまとめた表です。
宗派 寺院数 樹木葬導入率(推定) 特徴
曹洞宗14,4715〜10%日本初の樹木葬発祥、積極的
臨済宗妙心寺派3,3435〜10%教義的に親和性が高い
浄土宗6,8823〜7%教義的に柔軟、前向き
真言宗(各派合計)約10,0003〜5%寺院により対応が異なる
天台宗3,3743〜5%高野山・比叡山で積極導入
日蓮宗4,5243〜5%宗派限定の寺院もあり
浄土真宗本願寺派10,1851〜3%導入寺院は少ない
真宗大谷派8,8571〜3%近年少しずつ増加
このように、宗派ごとに積極性に差はありますが、全ての宗派に樹木葬を行う寺院はあります。 出典:「宗教年鑑 令和6年版」(文化庁) 寺院数掲載箇所:PDF 66~80枚目

宗派・檀家加入・供養の作法について

ここでは、寺院墓地の樹木葬における宗派に関する3つのポイントについて解説します。

宗派不問で利用できる

多くの寺院の樹木葬は「宗派不問」で利用できます。 宗派不問とは、菩提寺の宗派と樹木葬を行う寺院の宗派が違っていても構わないという意味です。

檀家への加入は求められない

樹木葬は檀家に加入しなくても利用できるケースがほとんどです。 ただし、檀家加入が樹木葬の契約条件になっている寺院もあるため、契約前に必ず確認しましょう。

供養はその宗派の作法で取り行われる

「宗派を問われない」「檀家加入の義務はない」とはいえ、法要や供養はその寺院の宗派の作法で執り行われます。 たとえば、浄土真宗の寺院が真言宗で読経してくれることはありません。

禅宗系(臨済宗・曹洞宗)の寺院は樹木葬に積極的

樹木葬を行っている曹洞宗真光寺(千葉県袖ヶ浦市)の風景
臨済宗曹洞宗といった禅宗の寺院は、他の宗派と比べて樹木葬の導入に積極的です。 現在、臨済宗妙心寺派と曹洞宗を合わせた寺院のうち、5〜10%(推定値)が樹木葬を導入しており、これは他の宗派よりも高い割合です。 この背景には、禅宗系の寺院が日本の樹木葬を先導してきたという歴史があります。日本で最初に樹木葬を始めたのは臨済宗妙心寺派の寺院です。1999年に岩手県一関市の「祥雲寺」(現在の「知勝院」)が始めた樹木葬が全国に広まったのです。 2000年代に入ると、臨済宗と同じ禅宗系の曹洞宗にも樹木葬の導入が始まります。たとえば「真光寺」(千葉県袖ヶ浦市)や「天徳寺」(千葉県いすみ市)などです。 このように臨済宗から始まった樹木葬が、同じ禅宗の曹洞宗へと広まったという歴史があります。宗派全体としての公式な動きではありませんが、個々の寺院の判断によって、他の宗派に先駆けて導入が進んだことは事実と言えるでしょう。

真言宗・天台宗・日蓮宗は寺院ごとに対応が異なる

真言宗・天台宗・日蓮宗は、樹木葬に対する姿勢は比較的柔軟で、寺院ごとの判断に委ねられています。樹木葬の導入率は3〜5%程度と推測されます。

真言宗

高野山 奥の院 樹木葬 「金剛瑜伽苑」の風景
真言宗は平安時代に空海(弘法大師)が開いた宗派です。 師から弟子へと伝えられる特別な教え(密教)を大切にするなど、伝統や儀式を非常に重んじています。いっぽうで、時代のニーズに合わせて樹木葬という新しい供養の形も柔軟に取り入れており、総本山である高野山の周辺の寺院では樹木葬が提供されています。 高野山 奥の院 樹木葬 「金剛瑜伽苑」のくわしい情報を見る なお、供養は真言宗の作法に則って執り行われ、一部の寺院では檀家になることを求められます。

天台宗

比叡山延暦寺大霊園の風景
天台宗はもともと中国で生まれた仏教の一派です。 平安時代に、遣唐使として唐に渡った最澄(伝教大師)がその教えを日本に持ち帰り、日本の天台宗として独自に発展させました。総本山は滋賀県にある「比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)」です。 天台宗も、伝統を重んじながら樹木葬を受け入れる柔軟な姿勢は真言宗と共通しています。宗派の作法に則って供養する点、檀家の要否は寺院ごとに異なる点も真言宗と同様です。 「中台寺」(群馬県伊勢崎市)、「明鏡寺」(神奈川県川崎市)などが樹木葬を行っています。

日蓮宗

つむぎの森・幸國寺樹木葬
日蓮宗は、鎌倉時代に日蓮が開いた宗派で、総本山は「身延山久遠寺」(山梨県)です。 法華経を唯一の教えとし、他の宗派を受け入れない強い独立性を持っており、寺院によっては樹木葬の利用を「日蓮宗の信徒のみ」に限定しています。 日蓮宗寺院の樹木葬を検討する際には、最初に宗旨宗派の条件を確認することが重要です。「幸國寺」(東京都新宿区)、「白蓮寺」(埼玉県蓮田市)など、宗旨宗派不問で樹木葬を提供する日蓮宗寺院もありますが、供養は日蓮宗の作法に則って執り行われます。

浄土真宗で樹木葬が可能な寺院は少ない

浄土真宗證大寺が運営する「藤と桜のガーデン 船堀樹木葬」
浄土真宗は日本で最も寺院数が多い宗派ですが、他宗派と比べると樹木葬が可能な寺院は少ないのが現状です。 浄土真宗本願寺派(西本願寺派)と真宗大谷派(東本願寺派)を合わせると、全国に約19,000か寺ありますが、樹木葬を導入している寺院は推定で数十〜百寺程度にとどまっています。 関連記事:浄土真宗 総本山とは?西本願寺と東本願寺の歴史や違い、見どころなどを徹底解説!

実際に樹木葬を行う浄土真宗寺院の例

少ないながらも、浄土真宗でも樹木葬を行う寺院は徐々に現れ始めています。 樹木葬がある浄土真宗寺院の例: ● 淨泉寺(西本願寺派・東京都葛飾区) ● 妙祐寺(西本願寺派・東京都世田谷区) ● 證大寺(東本願寺派・東京都江戸川区) ● 西善寺(東本願寺派・神奈川県相模原市) 浄土真宗の檀家で樹木葬を希望される方は、まず菩提寺に樹木葬区画があるかを問い合わせてみましょう。樹木葬区画がない場合は、別の浄土真宗の寺院や、宗派不問の公営霊園や民営霊園が選択肢になります。

浄土真宗の樹木葬が少ない「本当の理由」

なぜ浄土真宗では樹木葬を導入する寺院が少ないのでしょうか?その理由は「供養(永代供養)」という言葉に対する慎重な姿勢にあると考えられます。

浄土真宗は供養(追善供養)を必要としない

浄土真宗の教義では「人は亡くなった瞬間に仏様になっている。したがって成仏を祈る供養(追善供養)は不要」とされます。実際に浄土真宗では、「永代供養」ではなく「永代経」という言葉を使用しています。 つまり、「永代 ”供養” である樹木葬は浄土真宗の教えにそぐわない」と考える末寺が多かったことが、浄土真宗の寺院に樹木葬が少ない理由と言えるでしょう。 実際に、浄土真宗の総本山が樹木葬を公式に否定したことは一度もありません。教義に照らして樹木葬を禁じる明確な根拠は存在せず、判断は寺院ごとの方針に委ねられてきたのです。

浄土真宗はお墓参りは否定していない

浄土真宗は供養を必要としませんが、お墓参りを否定しているわけではありません。「お墓参りは(供養ではなく)故人へのご挨拶であり、故人との繋がりを保つための行為」と位置づけ肯定しています。 樹木葬を「供養の場」ではなく「仏縁(仏になった故人とのご縁)を結ぶ場」として捉える浄土真宗の寺院が増えていけば、樹木葬の導入も広がっていく可能性もあります。

浄土真宗と浄土宗の違い

浄土真宗と名前が似ている宗派に浄土宗がありますが、浄土真宗は浄土宗から生まれた宗派です。 浄土真宗の宗祖:親鸞(しんらん)は、浄土宗の宗祖:法然(ほうねん)の弟子でした。 浄土宗では「追善供養」を行うため、樹木葬に対応している寺院も多くあります。樹木葬の推定導入率は3〜7%前後と、浄土真宗よりもはるかに積極的です(浄土真宗は1~3%と推定される)。

菩提寺から別の寺院の樹木葬への改葬

「自分の菩提寺では樹木葬を行っていないが、親や自分は樹木葬で供養したい」 そのように希望する方もおられるでしょう。以下に、菩提寺の墓地から別の寺院の樹木葬に改葬する手順を紹介します。 ステップ1:菩提寺への相談 まず菩提寺の住職に樹木葬への改葬を希望する旨を説明し、これまでの供養に対する感謝の気持ちを伝えます。 ステップ2:離檀料の支払い お世話になったお礼として離檀料を納めるのが一般的です。明確な相場はありませんが、5万円〜20円程度を納めるケースが多いとされます。 ステップ3:墓じまいの実施 菩提寺で墓じまい(改葬)を行う場合は、僧侶による閉眼供養(魂抜きのお経)をしてもらい遺骨を取り出します。 ステップ4:改葬許可証の取得 市区町村から改葬許可証を取得し、新しい寺院で納骨手続きを行います。 法律上、離檀料を支払う義務はありませんが、菩提寺の住職への感謝の気持ちを示すお布施として納めるのが慣習となっています。 「墓じまい」「改葬許可証」について、くわしく知りたい方は以下の記事をご覧ください。 関連記事:墓じまいの流れや手続き方法・注意点を1つずつ分かりやすく解説!! 関連記事:墓じまいの落とし穴?改葬許可申請と改葬許可証の全体を解説!

よくある質問(FAQ)

Q.無宗教でも寺院の樹木葬は利用できますか?
A.
利用できます。多くの寺院が運営する樹木葬は「宗旨宗派不問」で、無宗教の方でも問題なく契約できます。供養の際はその寺院の作法で行われますが、特定の宗教への改宗を求められることはありません。
Q.違う宗派の寺院が管理する樹木葬に申し込んでも問題ありませんか
A.
一部の寺院では檀家に入る必要がありますが、多くの寺院では宗派を問わず樹木葬を利用できます。ただし法要や供養はそのお寺の作法で執り行われます。たとえば、曹洞宗の寺院で浄土真宗のお経を読んでもらうことはできません。
Q.浄土真宗の檀家ですが、樹木葬はできますか?
A.
浄土真宗では樹木葬を行っていない寺院が多いため、まずは現在の菩提寺に相談することをおすすめします。対応していない場合は、宗派不問の霊園や他宗派の寺院墓地を検討できますが、その際は離檀や墓じまいを含む手続きが必要となる場合があります。
Q.離檀料や墓じまいの費用はどのぐらい?儀式やお布施も必要ですか
A.
離檀料は5万円〜20万円が目安です。法的には支払う義務はありませんが、これまでの感謝の気持ちとして「志」として住職に渡すのが慣例です。 墓じまい(墓石の解体・撤去・整地)の費用相場は30万円〜50万円です。大きなお墓や、区画に外柵がある場合などは、100万円を超えるケースもあります。 また、墓じまいの前に「閉眼供養(魂抜き)」という名の儀式を行うのが通例ですが、お布施として3万円〜5万円を包むのが一般的です。 関連記事:【完全網羅】檀家をやめる方法を8ステップで分かりやすく解説! 関連記事:墓じまいとは?増えている理由や進め方など分かりやすく解説!
Q.樹木葬を利用する際、戒名は必要ですか?
A.
戒名は必須ではありません。無宗教形式で埋葬する場合や、生前に戒名を受けていない場合でも樹木葬は可能です。ただし、納骨先がお寺の場合で戒名がないことが気になる方は、埋葬先の寺院で戒名(法名)を授けてもらうこともできます。 関連記事:戒名の費用は?相場やランクついて解説。戒名の必要性についても考察

まとめ

この記事では、樹木葬と宗派の関係について解説してきました。 結論、全ての仏教宗派に樹木葬を行う寺院は存在します。 禅宗系(臨済宗・曹洞宗)では比較的多くの寺院が樹木葬を導入しており、少ないと言われている浄土真宗でも樹木葬を行う寺院は確実にあります。 檀家に入ることを条件としている寺院もありますが、多くの寺院は「宗旨宗派不問」としており、無宗教の方も、他宗派の方も利用できます。 菩提寺がある方は、まずは菩提寺が樹木葬を行っているかを確認しましょう。無宗教の方は、民間霊園に限定せず、寺院墓地も検討してみることをおすすめします。

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