納骨堂の基本情報 / 増加している背景
納骨堂とは、故人の遺骨を収める屋内型の施設です。 従来のお墓との大きな違いは
①天候に左右されずお参りできる
②土地代や墓石代がないので費用を抑えられる
③草取りなどの管理が不要
④承継者(お墓の後継ぎ)が不要なケースが多い
⑤宗教宗派不問の納骨堂が多い
といった点です。
また、納骨堂には5つのタイプがあり(自動搬送式、ロッカー式、仏壇式、位牌式、墓石式)、それぞれ特徴・メリット・デメリットが異なります。
納骨堂の種類に関する記事を読む
納骨堂は年々増加しており、政府統計によると、2000年度(平成12年度)は全国で11,550施設だったのに対し、2023年度(令和5年度)は13,767施設となっています。 特に東京都での伸びは大きく、2000年度の287施設から2023年度には459施設へと増加しました(およそ1.6倍)。 少子高齢化による承継者問題や地価の高騰を背景に、納骨堂は今後も増加していくと予測されます。
納骨堂の5つのデメリットを徹底解説
納骨堂のデメリットは以下の5つです。これらのデメリットを理解しておくことで、後悔のない選択ができるでしょう。
1. 一定期間を過ぎると合祀される
2. 遺骨の収蔵数に制限がある
3. お参りの方法に制限がある
4. 施設の老朽化の影響を受ける
5. 参拝予約が必要な納骨堂もある
これらのデメリットについて、実例や対策を含めて解説していきます。
デメリット①:一定期間を過ぎると合祀(ごうし)される
多くの納骨堂では契約期間が設けられており、その期間が終了すると遺骨が「合祀」されます。合祀とは複数の遺骨をまとめて1ヶ所に納めることです。合祀されると他人の遺骨と混じり合ってしまうため、個別の遺骨を取り出すことはできません。 ほとんどの場合、合祀されるまでが納骨堂の契約期間で、合祀によって納骨堂の契約は終了し、年間管理費の支払い義務もなくなります。
なお、「永代使用(えいたいしよう)」「永代供養(えいたいくよう)」といっても、遺骨の個別管理には期限が設定されているケースがほとんどです。
「永代供養」という言葉の響きから「永久に供養を続けてくれる」と思い込んでいる方が多いのですが、まったく違います。
永代供養とは「永い間(長期間)」供養するという意味であり「未来永劫に」 ではありません。永代供養の期間は一般的に30年〜99年程度です。 また、「遺骨を合祀した後も自分たちは永代供養を続けている」と解釈している施設もあります。
したがって、重要なのは「永代供養かどうか」「いつまで永代供養してくれるか」ではありません。「合祀されるまでの年数」「何年後に合祀されるか」「年間管理費をいつまで支払う必要があるか」が重要なのです。
当サイトの調査では、納骨堂の契約期間は施設によって大きく異なり、以下のような傾向が見られました。
● 最短:10年程度(比較的安価な都市型納骨堂に多い)
● 一般的:30〜50年(中価格帯の施設に多い)
● 長期:99年(高価格帯の施設に多い)
繰り返しますが「永代供養」は「永遠供養」ではありません。納骨堂の契約時に「合祀の内容」と「何年後に合祀されるか」を細かく確認することが重要です。
デメリット②:遺骨の収蔵数に制限がある
納骨堂の区画には、納めることができる遺骨の数に制限があります。夫婦2人分のプランで契約したが、後から親や子どもの遺骨も一緒に納めたいと思っても、スペースの制約で納骨できないケースがあります。
たとえば、ロッカー式納骨堂では一般的に2体〜4体程度の骨壷が収納可能ですが、それ以上は物理的に遺骨が入りません。自動搬送式や仏壇式も同様に遺骨の収蔵数に制限があります。後から家族を増やしたい場合、新たに別の区画を契約する必要があり、費用も二重にかかることになります。
対策としては、将来的な家族構成を考慮して余裕を持った収蔵数の区画を選ぶことや、必要に応じて拡張可能な施設を選ぶことが重要です。特に大家族の場合は、最初から複数の骨壷を納められるタイプを検討すべきでしょう。
デメリット③:お参りの方法に制限がある
納骨堂は一般のお墓とくらべてお参りや供養に関する制限が多い傾向があります。当サイトの調査では、11.9% の方が「お供え物の制限があった」ことに不満を感じています。
多くの納骨堂では火災防止のため線香やろうそくの使用が禁止されており、電子線香などの代替品を使用することになります。また、本物の花(生花)の持ち込みが制限されていたり、お供え物の内容やお供えの方法に制限がある場合もあります。
また、自動搬送式納骨堂の場合、お盆やお彼岸などの繁忙期には予約が取りづらく、予約していたにもかかわらず待ち時間が発生するケースも報告されています。
希望される供養のスタイルになるべく近いタイプの納骨堂を選ぶことが重要です。各タイプの納骨堂のお参りの方法の制限については次の章で解説します。
デメリット④:施設の老朽化の影響を受ける
建物である以上、納骨堂も経年劣化は避けられません。老朽化に伴い、大規模な改修工事が必要になることがあります。その際、利用者に改修費用の負担が求められることがあり、予想外の出費となる場合があります。
当サイトの調査では、約18.8% の方が「思ったより費用がかかった」と回答しています。特に古い施設や改修積立金が十分に確保されていない納骨堂では、後から予想外の費用負担が発生する可能性があります。
対策としては、契約前に以下の点を確認することが重要です。
● 改修積立金の有無と、どのように管理されているか
● 過去の改修実績と利用者の負担額
● 契約書に改修費用の負担額の上限が明記されているか
● 施設の築年数と過去の修繕履歴事前にこれらの情報を確認しておくことで、将来発生する可能性のある費用負担について予測しやすくなります。
デメリット⑤:お彼岸やお盆には待ち時間が発生することがある
納骨堂では、お盆やお彼岸など多くの方が訪れる時期には、待ち時間が発生することがあります。当サイトの調査では、約26.4%の方が「お盆時期に30分以上待たされた経験がある」と回答しています。
特に多くの利用者が集中する時期は、希望する時間に参拝できないことがあります。また、一度に参拝できる人数に制限がある場合もあり、大人数での墓参りが難しいケースもあります。
対策としては、比較的空いている時間帯や日にちを選んでお参りする工夫が必要です。また、事前に施設の混雑状況や参拝スペースの広さについて確認しておくことをおすすめします。
納骨堂の種類別デメリット比較
納骨堂には主に5つのタイプがあり、それぞれに特有のデメリットがあります。ここでは、各タイプのデメリットを比較していきます。
種類 | 特徴 | 主なデメリット |
---|---|---|
自動搬送式納骨堂 | 遺骨が保管場所から参拝ブースまで 自動搬送されてくるタイプ | ・他の納骨堂タイプと比較して費用が割高 ・高齢者にとって操作パネルやICカード管理が煩雑 ・カード紛失時の再発行手続きが面倒 ・停電発生時に使用できないケースがある ・機械設備の経年劣化による不具合リスクが高い |
ロッカー式納骨堂 | ロッカーのような形状の収納スペースに 骨壺を安置するタイプ | ・一時的な保管場所というイメージが払拭できない ・高い位置や低い位置のロッカーは身体に負担がかかる ・供養の雰囲気が薄く感じられる場合がある |
仏壇式納骨堂 | 上段が本尊、位牌、お供え物用のスペース、 下段が遺骨用のスペースになっているタイプ | ・費用面で負担が大きくなりがち ・特定宗派によっては利用できない施設がある ・自宅と別の場所に仏壇を持つことへの心理的抵抗感 |
位牌式納骨堂 | 骨壺は別の場所で保管し、参拝スペースには 位牌だけが置かれるタイプ | ・遺骨と位牌が別々の場所にあることに違和感を覚える方が多い ・実際の遺骨の保管状況を確認できない場合がある ・他の参拝者との距離が近く感じられる |
墓石式納骨堂 | 屋内に墓石を建立し遺骨を安置するタイプ | ・同規模の屋外墓と比較して費用が高くなる傾向がある ・周囲に他の墓石があり、落ち着いてお参りしにくい環境 ・自然の中でゆっくり故人を偲ぶ雰囲気が得られない |
各タイプの納骨堂は、それぞれ異なるデメリットを抱えています。自分のライフスタイルや価値観に合わせて、どのデメリットなら許容できるかを考慮して選ぶことが重要です。
次に、それぞれのタイプのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
自動搬送式納骨堂のデメリット
自動搬送式納骨堂は最新技術を活用した便利なシステムですが、以下のデメリットがあります。
初期費用
当サイト「お墓の口コミ」のアンケート結果では、自動搬送式納骨堂の初期費用の相場は50〜150万円で他のタイプより高くなっています。地域差が大きく、都市部では200〜300万円になることもあります。
予約制と待ち時間
自動搬送式納骨堂のほとんどは予約制ですが、予約を面倒に感じる方にとってはデメリットといえるでしょう。また、お盆や彼岸などは、予約していても数十分の待ち時間が発生することもあります。
ICカードによる操作
カードやタッチパネルでの操作を煩雑に感じる高齢者もおられるでしょう。また、ICカードを紛失すると再発行手続きに日数を要する場合もあります。
停電時の対応等
停電時にはシステムが作動せず、遺骨を参拝ブースに搬送できなくなる可能性があります。また、機械部品の故障や老朽化による追加費用の発生リスクもあります。
ロッカー式納骨堂のデメリット
ロッカー式納骨堂には以下のデメリットがあります。
イメージの問題
ロッカーのような形状から「一時預かり」のような印象を持たれやすく、永続的な供養の場としての厳粛さを感じられないという方もいます。特に伝統的な価値観を持つ方にとっては懸念事項となるでしょう。
ロッカーの位置と身体的負担
上段や下段に位置するロッカーの場合、参拝時に首を上に向けたり、しゃがんだりする必要があり、高齢者や身体に不自由のある方には負担となります。
遺骨の収蔵スペースの制限
ロッカー内のスペースが限られており、骨壷の大きさや数に制限があることが多いです。将来的に家族の遺骨も一緒に納める予定がある方は注意が必要です。
他の参拝者との距離が近い
ロッカースペースでも、参拝スペースでも、他家の方と隣り合わせで参拝するというケースはよく起きます。特にお盆や彼岸は、周りに自分の家族以外は誰もいないという静かな環境で参拝することは難しいでしょう。
仏壇式納骨堂のデメリット
仏壇式納骨堂は従来の供養スタイルに近い形式ですが、以下のようなデメリットがあります。
初期費用が高い
当サイトの調査では、仏壇式納骨堂の初期費用の相場は40〜100万円で、造りが本格的な場合はさらに高額になります(他のタイプの納骨堂と比較しても高額)。
宗派による制限
特定の宗派では、仏壇の形式や配置が決まっており、それに従わなければなりません。ご自身の考えで形式や配置を変更することはできませんので注意が必要です。
心理的抵抗感
自宅以外の場所に仏壇を持つことに違和感を覚える方もいます。特に「ご先祖様が家に戻る場所」という伝統的な考え方を重視する方には仏壇式納骨堂は受け入れがたい場合があります。
管理の手間
仏具の手入れやお供え物の交換など、定期的な管理が必要になります。頻繁に訪れることが難しい方にとっては負担になることがあります。
位牌式納骨堂のデメリット
位牌式納骨堂には以下のようなデメリットがあります。
遺骨は別の場所に収蔵
遺骨と位牌が物理的に離れて保管されることに違和感を覚える方が少なくありません。遺骨に向かって拝みたい方は気持ちが満たされない場合があります。
遺骨の確認は困難
実際の遺骨の保管状況を確認できない施設もあります。確認できるとしても、特別な手続きが必要な施設が多いです。
他家と並んでの参拝
位牌式納骨堂では多くの位牌が並べて置かれるため、他の参拝者と並んで参拝することになります。自分の家族だけで、静かな環境でお参りしたい方には不向きといえます。
装飾やお供え物の制限
位牌スペースが限られているため、お供え物や装飾品を自由に置けないことがほとんどです。家族の好みに合わせた供養がしにくい場合もあります。
墓石式納骨堂のデメリット
墓石式納骨堂は伝統的なお墓の雰囲気を保ちながら屋内にあるタイプですが、以下のデメリットがあります。
費用が高い
当サイトの調査では、墓石式納骨堂の初期費用は70〜200万円以上と、同じ大きさの屋外墓より高くなる傾向が見られました(墓石の費用だけでなく、建物内への搬入設置費用が加算されるため高くなる)。
参拝環境の制約
墓石式納骨堂は、他家の墓石が近接しているため、落ち着いた雰囲気でのお参りが難しい場合があります。音も響きやすいので気になる方もおられるでしょう。
デザインサイズの制限
空間的な制約から、墓石のデザインやサイズに制限があります。伝統的な墓石のような豪華なデザインや大きさの墓石の建立は難しいです。
自然環境の欠如
屋内の墓石式納骨堂では、自然の中でお参りする感覚は得られません。四季の移り変わりを感じながら故人を偲びたい方には不向きといえるでしょう。
すべての供養方法に共通するデメリット・課題
納骨堂に限らず、一般墓地や樹木葬など、どの供養方法にも共通するデメリットや課題を下表にまとめました。
共通のデメリット・課題 | 概要 | 対策 |
---|---|---|
毎年、管理費がかかる | 最初の費用だけでなく、毎年の管理費 などもかかる | ・10年、20年と長い目で見た合計費用を計算する ・一括払いも検討する(割引になる場合もあるため) |
家族で意見が分かれる | 家族によって希望が違うため、全員が 満足する選択は難しい | ・家族それぞれの希望を聞く ・全員が譲歩して落としどころを探す |
役所の手続きが面倒 | お墓に関する許可書など、様々な書類を 用意したり保管したりする必要がある | ・大切な書類はスマホ等で撮影しておく ・葬儀社に手伝ってもらうことも検討する |
契約書の文章が難しい | 難しい言葉が多く、大事な条件を 見落としてしまうことがある | ・わからない言葉はその場で質問する ・契約前に信頼できる家族や友人に内容を確認してもらう |
家族の状況が変わる | 引っ越しや家族構成が変わるなど、 先のことは予測できない | ・将来的に遺骨を移せるかどうかを施設に確認しておく ・契約書の「変更・解約条件」の項目をチェックする |
法律が変わる | 長い年月の間に法律が変わり、 契約内容に影響することもある | ・法改正の情報に注意を払う ・契約書内の「法改正時の対応内容」を確認しておく |
これらのデメリットや課題は納骨堂だけに限ったことではなく、一般墓地や樹木葬などを選んでも避けて通れません。どんな供養方法を選ぶにしても、これらの共通課題を念頭に置き、事前にしっかりと情報収集と準備をすることで、後悔のない選択ができるでしょう。
納骨堂のメリットも確認しよう
ここまでは、納骨堂のデメリットに焦点を当ててきましたが、納骨堂には多くのメリットもあります。納骨堂の主なメリットとしては、以下の点が挙げられます。
1. 管理の手軽さ
当サイトの調査では、納骨堂を選んだ理由として「管理が容易」という点を52.0%の方が挙げています。草取りや墓石の掃除が不要なことは納骨堂の大きなメリットです。
2. 費用を抑えられる
納骨堂は従来の墓石と比べて初期費用が抑えられることが多く、アンケートでも「費用を抑えられる」が46.8%と高い割合を示しています。
3. アクセスの良さ
多くの納骨堂は交通アクセスの良い場所に立地しており、アンケートでも「立地・アクセスを重視した」という回答が64.0%と高くなっています。
4. 承継者が不要
多くの納骨堂は、承継者がいなくても契約できます。アンケートでも「承継者の心配をしなくてよい」が26.2%となっています。
5. 天候に左右されない
納骨堂は屋内施設なので、雨や雪の日でも快適にお参りできます。アンケートでも「屋内なので、天候の影響を受けずに墓参りできる」は25.1%を占めました。
これらのメリットを踏まえた上で、自分や家族にとって何が重要かを考慮し、納骨堂を選ぶかどうか、どのタイプを選ぶかを検討することが大切です。
【1,002人の調査結果】納骨堂の契約後に後悔したこと
当サイト「お墓の口コミ」の調査では、54%の方が納骨堂契約後に何らかの想定外のことがあったと回答しています。以下は、納骨堂の契約者が後悔したことをまとめた表です。
後悔したこと | 具体的な内容 | 回答者の割合 |
---|---|---|
合祀について | 契約期間が終了すると遺骨が合祀され 個別に取り出せなくなることを把握していなかった | 38.7% |
待ち時間について | お盆やお彼岸には長時間待たされるケースが あることを把握していなかった | 26.4% |
追加費用について | 年間管理費や追加納骨料がかかることを 把握していなかった | 18.8% |
収蔵数の制限について | 一つの区画に納められる遺骨の数に 制限があることを把握していなかった | 14.8% |
お供え物の制限について | 線香やろうそく、花などの持ち込みに 制限があることを把握していなかった | 11.9% |
参拝環境について | 参拝スペースが他家と共有だと 把握していなかった | 6.5% |
後悔しない納骨堂選び5ステップ【チェックリスト】
納骨堂選びで後悔しないためには、以下の5つのステップに沿って検討することをおすすめします。
ステップ1:家族で話し合う
納骨堂を選ぶ前に、まずは家族全員で十分に話し合いましょう。特に高齢の家族や親族の中には、従来のお墓に対する思い入れがある方もいるかもしれません。全員の意見を尊重し、共通の認識を持つことが重要です。
チェックポイント
□ 全ての家族メンバーの意見を聞いたか
□ 宗教や宗派の問題はないか
□ 将来の家族構成(子や孫)も考慮したか
□ 遠方に住む親族の意見も確認したか
ステップ2:複数の納骨堂を比較検討する
一つの納骨堂だけでなく、複数の施設を見学し、比較検討することが重要です。当サイトの調査では、納骨堂を選ぶ際に「現地見学」を行ったと回答した方は32.1%にとどまっており、見学せずに契約してしまうケースも少なくないようです。
チェックポイント
□ 3か所以上の納骨堂を見学したか
□ 異なるタイプの納骨堂を比較したか
□ 平日と休日、両方の雰囲気を確認したか
□ 実際の参拝の流れを体験したか
ステップ3:契約内容をしっかり確認する
納骨堂の契約内容は複雑で、わかりにくい部分が多いものです。調査では「契約内容に誤解があった」と回答した方が9.6%でした。契約前に以下の点をしっかり確認しましょう。
チェックポイント
□ 契約期間と更新の条件
□ 合祀の時期と方法
□ 初期費用と管理費のくわ細
□ 改修積立金の有無と金額
□ 解約や返金の条件
納骨堂で起こるトラブル|事例と解決策選び方のポイントを徹底解説!:納骨堂に関するトラブル事例とその解決策についてく解説しています。
ステップ4:運営主体の安定性を調査する
納骨堂の運営主体は宗教法人、民間企業、自治体など様々です。長期にわたって安定した運営が行われるかどうかを見極めることが重要です。
チェックポイント
□ 運営主体の設立年数と実績
□ 財務状況や経営の安定性
□ 他の運営施設の評判
□ 緊急時や災害時の対応体制
ステップ5:お参りのしやすさを確認する
当サイトの調査では、45.1%の方が、納骨堂を選ぶ大きな理由の一つに「お墓参りがしやすいこと」と回答されました。実際にお参りする際の利便性や制約を事前に確認しておきましょう。
チェックポイント
□ アクセス(公共交通機関、駐車場)
□ 開館時間と予約の要否
□ お供え物の制限
□ バリアフリー対応
□ 繁忙期の混雑状況
これらのステップを踏むことで、後悔のない納骨堂選びができるでしょう。特に重要なのは、家族全員の理解と合意を得ることと、契約内容をしっかり確認することです。
よくある質問(FAQ)
納骨堂に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
納骨堂は墓じまいした遺骨も受け入れてもらえますか?
多くの納骨堂では墓じまいした遺骨も受け入れています。
ただし、受け入れ可能な数に制限がある場合や、追加料金が発生する場合もありますので、事前に確認が必要です。また、改葬手続きに必要な「改葬許可証」の取得が必要となります。
納骨堂の契約期間が切れた後はどうなりますか?
契約期間が切れた後の扱いは施設によって異なります。多くの場合、ご家族が以下のいずれかを選択することになります。
①契約の更新 - 引き続き同じ納骨堂を使用する
②他の場所への改葬 - 別の墓地や納骨堂へ遺骨を移す
③合祀(他の方々の遺骨と一緒に埋葬) - 施設内の共同墓地に移される合祀されると遺骨は個別に取り出すことができなくなります。そのため、契約前に期間満了後の取り扱いについて詳細を確認し、契約期間満了前には必ず更新や改葬の検討をすることが重要です。
宗教や宗派が違っていても納骨堂を利用できますか?
納骨堂によって対応は異なります。
宗教法人が運営する納骨堂では特定の宗派のみ対応していることもありますが、民間企業が運営する納骨堂では宗教宗派を問わず受け入れているケースが多いです。
当サイトの調査でも「宗教や宗派の制約がない」ことを理由に納骨堂を選んだ方が16.1%でした。
納骨堂の見学はどのように申し込めばよいですか?
納骨堂の見学は多くの場合、電話やウェブサイトから予約が可能です。
特に自動搬送式など設備の説明が必要な納骨堂では予約が必須のケースもあります。見学時には、実際の参拝の流れや収蔵スペースの確認、管理費や契約内容についての質問など、疑問点を解消するチャンスですので、メモを持参するとよいでしょう。
生前契約は可能ですか?
多くの納骨堂では生前契約が可能です。
生前に契約しておくことで、遺族の負担を減らせるだけでなく、自分の希望に沿った供養方法を選べるメリットがあります。なお、施設によっては契約するとすぐに年間管理費が発生する場合もありますので、契約条件をよく確認しましょう。
管理費を滞納するとどうなりますか?
管理費の滞納が続くと、最終的には契約解除や強制的な合祀などの措置が取られる可能性があります。
特に民間運営の納骨堂では、経営状況によっては厳格な対応がなされることもあります。管理費の支払い方法や滞納時の対応については、必ず契約前に確認しておくことが重要です。定期的な振込ではなく、一括前払いなどの選択肢もあるか問い合わせてみるとよいでしょう。
まとめ|納骨堂の後悔しない選び方
納骨堂には契約期間終了後の合祀問題、収蔵数の制限、お参りの制限、施設の老朽化、予約制や混雑による不便さなど、いくつかのデメリットが存在します。
いっぽうで、費用面、管理面、立地・アクセスなど、納骨堂ならではのメリットも数多くあります。当サイトの1,002人を対象としたアンケートでも、全体として満足度は92.3%という高い数値になっています。
デメリットを事前に把握し、適切な選択をすれば、多くの方にとって、納骨堂は最適な選択肢となるでしょう。
納骨堂選びで重要なのは、「家族での十分な話し合い」「複数の施設の比較検討」「契約内容の詳細な確認」です。本記事で紹介した「後悔しない納骨堂選び5ステップ」に沿って、慎重に検討することをおすすめします。
最後に、当サイトでは納骨堂の種類や地域に特化した検索機能も提供しています。あなたのニーズに合った納骨堂を見つけるためのサポートを行っていますので、ぜひご利用ください。