納骨堂とは?意味・種類・費用・後悔しない選び方を徹底解説!

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納骨堂

納骨堂とは、遺骨を安置するための屋内施設です。近年、核家族化や価値観の変化により、従来の墓石とは異なる供養方法として注目を集めています。
一般的なお墓よりコストを抑えられ、管理の負担も少ないため、特に「お墓の継承者がいない」「遠方で墓参りが難しい」といった悩みを解決する選択肢として人気です。
本記事では、納骨堂の基本から種類、費用、メリット・デメリットまで、選ぶ際に知っておきたい情報を徹底解説します。

お墓の口コミ監修者:株式会社ディライト 代表取締役 高橋亮
著者・監修者
株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣スタッフとして働き始め、独立。以降約20年間、葬儀、お墓業界の「人の困った」と「集客の困った」を解消し続けている。

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お墓の口コミ編集者:お墓ディレクター2級 竹田勇飛
編集者
お墓ディレクター2級
竹田 勇飛

東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している。消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。

竹田勇飛のプロフィール
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納骨堂の定義と従来のお墓との違い

まずは「納骨堂」という言葉を最近知った方のために「納骨堂の定義」「一般的なお墓との違い」について紹介しましょう。

納骨堂とは?

納骨堂とは、個人や家族単位で故人の遺骨を収蔵するための「納骨スペース」を備えた屋内施設のことです。
墓地埋葬法では、「納骨堂とは、他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう」と定められています。
出典:厚生労働省ホームページ

屋内なので天候に左右されず、バリアフリー設計の施設も多く、お墓参りがしやすいのが納骨堂の特徴です。納骨堂は寺院や宗教法人、自治体、民間企業などさまざまな団体が運営しています。

一般のお墓(墓石)との違い

納骨堂が従来のお墓と大きく異なるのは「室内に設けられていることが多く、ご遺骨を土に返さず骨壺のまま収蔵する」点です。その他の違いを下表にまとめました。

比較項目納骨堂従来のお墓(墓石)
設置場所屋内(建物内)屋外(墓地)
遺骨の安置方法骨壺のまま収蔵土に埋葬することが多い
管理方法施設側が主に管理墓石清掃など自分で管理
墓参り環境天候に左右されない雨天時は濡れる
スペース効率一つの建物に多数収蔵可能一区画に1基の墓石
宗教・宗派宗教・宗派不問の納骨堂が多い特定の寺院の檀家になることも


納骨堂は、都市部の墓地不足解消や高齢化社会に対応した新しい供養のかたちとして、年々利用者が増えています。
特に管理の手軽さや、将来の継承者問題を解決できる点が支持されているのです。

納骨堂の種類・特徴

納骨堂にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。自分や家族に合った形式を選ぶことが大切です。

自動搬送式納骨堂

最先端の技術を活用した自動搬送式納骨堂は、ICカードなどの認証システムを使って、納骨スペースから参拝ブースまで遺骨を自動的に運ぶシステムを採用しています。
大規模な納骨堂でも効率的に管理できることが特徴で、利用者はカードをかざすだけで自分の家族の遺骨が参拝ブースに運ばれてきます。
プライバシーが確保され、静かな環境で供養できる点が魅力です。近年では都市部を中心に人気が高まっています。

ロッカー式納骨堂

ロッカー型納骨堂は、名前のとおりロッカーのように骨壺を収納するスペースが棚状に並んでいるタイプです。
最もシンプルかつ一般的な形式で、各区画に鍵がかかり、扉を開けて骨壺を安置します。特徴としては、比較的低価格であること、収納スペースがコンパクトなため多くの遺骨を収蔵できることが挙げられます。
近年はデザイン性の高いものも増え、小さな仏壇スペースが付いているタイプもあります。

仏壇式納骨堂

仏壇型納骨堂は、各区画に小さな仏壇が設置されているタイプです。
骨壺を安置するだけでなく、位牌を置いたり、お供え物をしたりできるスペースがあります。
従来のお墓に近い形で供養ができる点が特徴で、お線香やお供え物ができる設計になっているところが多いです。また、家族で集まって墓参りができるよう、参拝スペースが比較的広いのも特徴です。

位牌式納骨堂

位牌式納骨堂は、位牌と遺骨をセットまたは別々に安置する形式です。
位牌を前面に出す設計で、骨壺は背面や下部に収納されるのが一般的です。仏壇のように参拝できるため、自宅に仏壇がない方にも適しています。コンパクトな設計で多くの区画を設置できます。
お線香やお花の制限が少ない施設も多く、従来の供養スタイルに近い形でお参りができます。

墓石式納骨堂

墓石式納骨堂は、屋内に墓石を設置する形式で、一般的なお墓と同様の外観を持ちながら室内に設置されています。
従来のお墓と同じ石材を使用し、墓石の下部や背面に骨壺収納スペースがあります。天候に左右されず墓石の劣化も少ないため、管理の手間が削減できるメリットがあります。
家族で集まれる広めの参拝スペースが確保されていることが多く、家族代々のお墓としても利用できます。

納骨堂の費用相場と内訳

虫眼鏡と電卓

納骨堂選びで気になるのは費用面ですよね。一般的なお墓(一般墓)と比べてどのくらい違うのか、どんな費用がかかるのかを理解しておきましょう。

初期費用の相場 / 一般墓との比較

一般墓の初期費用の相場は150万円程度です。これに対して納骨堂の初期費用は80万円程度で、一般墓とくらべるとかなり費用を抑えられます。
下表は納骨堂のタイプ別の初期費用相場です。

タイプ初期費用相場
自動搬送式納骨堂70~120万円
仏壇式納骨堂50~100万円
墓石納骨堂50~100万円
位牌式納骨堂50万円程度
ロッカー式納骨堂20~50万円


当サイトが実施したアンケートでは、コストパフォーマンスの高いロッカー式納骨堂が最も人気が高いという結果が出ています。
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初期費用の内訳

納骨堂の初期費用は主に以下の5つに分けられます。
1.永代使用料(区画料): 納骨スペースを確保するための基本費用
2.永代供養料: 寺院が永続的に供養を行うための費用
3.納骨手数料: 遺骨を納める際の手数料
4.開眼法要のお布施: 納骨時の法要にかかる費用
5.戒名・位牌彫刻料: 必要に応じて発生


施設によって、初期費用に含まれる項目や金額は異なるため、契約前に必ず内訳を確認しましょう。

年間管理費・オプション費用

多くの納骨堂では、初期費用のほかに「年間管理費」と「オプション費用」がかかってきます。
年間管理費は施設や設備の維持・管理に充てる費用で、年間1万円程度が相場です。マンションの管理費のようなイメージですね。
オプション費用は法要の実施、位牌の追加、供物の手配など、契約者からの要望に応じて都度発生する費用です。

納骨堂のメリット・デメリット

メリットデメリット

納骨堂を選ぶ際には、メリットとデメリットをしっかり理解しておきましょう。

納骨堂の5つのメリット

納骨堂のメリットは以下の5つです(当サイト「お墓の口コミ」が実施したアンケート結果の数字も入れておきます)。

1.費用が抑えられる

一般のお墓と比べて費用が安く、初期投資を抑えられます。アンケートでは、納骨堂を選んだ理由として「費用を抑えられる」と回答した人が47%と約半数を占めました。

2.管理が容易

お墓の掃除や草取りといった管理の手間がありません。アンケートでは、納骨堂を選んだ理由として「管理が容易」と答えた人が52%と最も多く、特に高齢者や遠方に住む方に大きなメリットです。

3.アクセスがよい

都市部の便利な場所に設置されていることが多く、電車やバスでもアクセスしやすいです。アンケートでは、納骨堂を選ぶ際に重視した点として「立地・アクセス」が64%と最も高い割合になりました。

4.天候に左右されない

納骨堂は屋内施設なので、雨や雪の日でも快適にお参りできます。特に高齢者や小さな子供連れの方には安心です。

5.継承者がいなくて安心

多くの納骨堂が永代供養のシステムを備えており、将来お墓の管理者がいなくなっても供養が続けられます。アンケートでは、納骨堂選択の理由として「継承者の心配をしなくてよい」と答えた人が26%いました。

納骨堂の5つデメリット・注意点

納骨堂を選ぶ際は、以下のデメリットも理解しておきましょう。

1.遺骨の収納数に制限がある

納骨堂は収容できる遺骨の数に制限があることが多いです。家族構成に合わせて適切なサイズを選ぶことが大切です。

2.お線香やお花の制限がある

防火上の理由からお線香を焚けなかったり、生花の持ち込みが制限されたりする納骨堂があります。ただし、電子ローソクや造花で対応可能なところも増えています。

3.一定期間後に合祀される場合がある

契約に使用期限がある場合、期限後は合祀(ごうし:複数の遺骨をまとめて祀ること)されることがあります。永代使用が可能か、または期限後の対応を確認しておきましょう。

4.他の利用者と共有スペースで墓参りする

プライバシーが気になる方は、個別の参拝ブースがある自動搬送式納骨堂を選ぶとよいでしょう。

5.建物の老朽化や災害時の不安

建物自体の維持管理状況や、災害対策について確認しておくことも重要です。運営主体の信頼性や歴史も選択基準の一つにするとよいでしょう。

永代供養や他の供養方法との違い

本章では「納骨堂と永代供養の違い」「納骨堂と他の供養方法の違い」を見ていきましょう。

納骨堂と永代供養墓の違い

納骨堂と永代供養墓(えいたいくようぼ)は、しばしば混同されますが、厳密には異なる概念です。
納骨堂は、遺骨を安置するための「施設」や「場所」を指す言葉です。つまり、骨壺を収納するためのスペースを持つ建物や設備のことをいいます。
一方、永代供養は、遺骨の管理・供養の「形態(システム)」を指します。継承者がいなくても、寺院や霊園が管理・供養を代行することで、故人が無縁仏にならないようにするシステムで運営されている墓を永代供養墓といいます。
「永代供養付き納骨堂」として運営されているケースが多いですが、契約の際にはしっかり確認しましょう。

納骨堂と一般墓・樹木葬との違い

さまざまな供養方法の特徴を比較して、自分に合ったものを選びましょう。

供養方法特徴価格帯向いている人
納骨堂屋内で骨壺のまま安置、管理が楽50〜100万円管理の手軽さを求める人、継承者がいない人
一般墓(墓石)従来型のお墓、家族代々で利用100〜200万円家族の墓を継承したい人、先祖代々の墓を重視する人
樹木葬樹木の下に埋葬、自然回帰型30〜80万円自然に還りたい人、エコ志向の人
永代供養墓継承者不要、寺院などが供養30〜100万円墓じまいを考える人、単身者
手元供養納骨堂遺骨の一部を加工し手元に置く5〜30万円故人を身近に感じたい人

どの方法を選ぶかは、家族構成、価値観、予算などによって異なります。納骨堂は、管理のしやすさと継承者問題の解決という点で、特に現代の家族形態に適した選択肢といえるでしょう。

納骨堂が増えている理由

近年は、納骨堂を選ぶ人が増えており、当サイト(「お墓の口コミ」)の調査では、お墓購入者の約20%が納骨堂を選択していることがわかっています。この背景には、社会の変化が関係しています。

都市部で人気の理由

都市部で納骨堂の人気が高まっている主な理由は以下のとおりです。

1.墓地が不足しており価格も高い

都市部は地価が高いため、墓地や霊園の価格も高騰しています。納骨堂なら費用を抑えられるし、土地の有効活用にも繋がります。

2.住宅事情と移動の容易さ

都市部では車を持たない世帯が多くなっていますよね。多くの納骨堂は交通アクセスのよい場所にあるため、電車やバスでも気軽に墓参りができる点が魅力です。

3.核家族化の進行

核家族化が進み、従来の「家」単位での墓の継承が難しくなっています。個人や夫婦単位で利用できる納骨堂は、現代の家族形態に適しているといえるでしょう。

4.価値観の多様化

「先祖代々のお墓」という従来の概念にとらわれず、自分のライフスタイルに合った供養方法を求める人が増えています。納骨堂はそうした多様なニーズに応える選択肢となっています。

利用者の傾向

納骨堂の利用者には以下のような傾向が見られます(当社調べ)。

年齢層
納骨堂利用者は40〜60代が中心で、特に50代が約31%と最も多くなっています。

職業
会社員が55.9%と最も多く、パート・アルバイト(9.5%)、専業主婦(8.4%)と続きます。

重視するポイント
納骨堂を選ぶ際に重視する点として「立地・アクセス」(64.0%)、「価格」(56.2%)、「管理体制」(33.3%)が上位を占めています。

選んだ理由
「管理が容易」(52.0%)、「費用を抑えられる」(46.8%)、「お墓参りがしやすい」(45.1%)という理由が多く挙げられています。

「継承者の心配がないから納骨堂を選んだ」という方も4人に1人(26.2%)いました。少子化や未婚率の上昇により、お墓の継承者がいない、または継承を頼めない世帯が増えていることが背景にあります。

納骨堂はこんな方におすすめ

納骨堂を選んだ理由の調査結果

納骨堂は特に以下のような方におすすめです。自分の状況に当てはまるかどうか、確認してみましょう。

継承者がいない方 / 子供に負担をかけたくない方

子どもがいない方や、子どもに墓の管理を任せたくない方には、納骨堂が適しています。
特に永代供養付きの納骨堂であれば、継承者がいなくても寺院や運営会社が供養を続けてくれるため安心です。
「お墓の口コミ」の調査では、納骨堂選択の理由として「継承者の心配をしなくてよい」と回答した人が26.2%いました。

お墓の管理の負担を軽減したい方

墓石の清掃や周囲の草取りなどの管理は、特に高齢になると負担になります。
また、実家から離れた場所に住んでいる方は、定期的なお墓の管理が難しい場合があります。納骨堂は施設側が管理してくれるため、こうした管理の悩みから解放されます。
「お墓の口コミ」の調査では「管理が容易」という理由で納骨堂を選んだ人が52.0%と最も多くなっています。

特定の宗派へのこだわりがない方

特定の寺院の檀家になりたくない、または宗派にこだわらない方にも納骨堂はおすすめです。
多くの納骨堂は宗派不問で利用できるため、自分の信仰に合わせた供養が可能です。また、駅近など交通の便がよい場所に立地している納骨堂も多く、高齢になっても墓参りがしやすい点も魅力です。
「お墓の口コミ」の調査では、納骨堂を選んだ理由として「宗教や宗派の制約がない」を挙げた人が16.1%いました。

納骨堂を選ぶ際に確認すべきこと

納骨堂を選ぶ際には、以下のポイントを確認すると後悔しない選択ができます。

立地(アクセス)・設備・管理状況

まずは実際に現地を訪れてアクセスしやすさをチェックすることをおすすめします。
当サイトのアンケートでは、納骨堂を選ぶ際に「立地・アクセス」を重視した人が64.0%と最も多く、実際に訪問しやすい場所かどうかは重要な判断基準となっています。

設備では以下の項目を確認しましょう。
・駐車場の有無
・参拝スペースの広さ
・バリアフリー対応
・冷暖房設備の有無
・プライバシーの確保状況
・セキュリティ対策(防犯カメラや施錠システム)
・災害対策(耐震性や防火設備)


施設内の清潔さ(清掃が行き届いているか)、施設の老朽化の程度を把握しておきましょう。

初期費用・年間管理費・追加費用・支払いプラン

納骨堂選びでは、費用面の確認が重要です。初期費用の総額だけでなく、年間管理費や法要などの追加費用も必ず確認しましょう。初期費用の分割払いが不可の施設もあるため、支払方法や条件は契約前に確認が必須です。また、将来的に発生する可能性のある費用(延長料金など)についても質問しておくことをおすすめします。

当サイトのアンケートでは、納骨堂の契約後に「思ったより費用がかかった」と感じた人が18.8%いました。契約前に全ての費用項目を確認し、予算内におさまるかどうか検討することが重要です。

使用期限(永代供養と将来の継承)

納骨堂の契約には、永代使用可能なものと使用期限があるものがあります。期限がある場合は、期限後の遺骨の扱い(合祀されるのか、延長可能なのか)を必ず確認しましょう。

当サイトのアンケートでは、納骨堂購入後に「契約内容に誤解があった」と感じた人が9.6%いました。契約前に内容をしっかり確認し、不明点は質問することが大切です。

供養方法(法要や参拝のルール)

納骨堂の供養方法は施設によって異なりますが、一般的には決まった供養日(春秋のお彼岸や盆)に合同法要が行われます。日常の参拝では、各施設のルールに従い、お線香の代わりに電子ローソクを使用したり、生花ではなく造花を供えるなどの制限がある場合があります。時間制限や参拝方法についても施設ごとの規定があるため、契約前に確認しておくことが大切です。

納骨堂を選ぶ際には、家族や親族と事前に十分な話し合いをすることが大切です。特に親のお墓を検討する場合、兄弟姉妹全員の合意を得ておくことで、後のトラブルを防げます。
話し合いの際には、パンフレットや資料を用意し、納骨堂のメリットやデメリット、費用面などを具体的に説明すると理解を得やすくなります。また、可能であれば実際に現地見学に一緒に行くことも効果的です。

当サイトのアンケートでは、納骨堂を選ぶ際に「現地見学」を参考にした人が32.1%いました。形式だけでなく実際の雰囲気を確認することで、家族の納得も得やすくなります。

よくある質問(FAQ)

納骨堂への改葬(お墓から移す)手続きのやり方は?

現在のお墓から納骨堂へ遺骨を移すには、まず改葬許可証を取得する必要があります。
手続きの流れは以下のとおりです

1.現在の墓地管理者(寺院や霊園)から「埋葬証明書」をもらう
2.市区町村役場で「改葬許可申請」を行い、許可証を取得する
3.納骨堂に改葬許可証を提出し、納骨の日程を調整する
4.必要に応じて現在のお墓の撤去や閉眼法要を行う

手続きは複雑ですが、多くの納骨堂では担当者がサポートしてくれます。費用面では、改葬許可証発行手数料(数千円程度)の他、現在のお墓の撤去費用が別途かかる場合があるので注意しましょう。

納骨堂の利用に宗教・宗派の制限はあるの?

多くの納骨堂は宗教・宗派不問で利用できます。寺院が運営する納骨堂でも、檀家にならなくても利用できるケースが多いです。ただし、施設内での供養方法(読経など)は運営主体の宗派に沿う場合があります。また、特定の宗派向けの納骨堂もあるので、契約前に確認しておくと安心です。

永代供養付きの納骨堂のサービス内容は?

永代供養付きの納骨堂では、遺族に代わって施設側が継続的に供養や管理を行ってくれます。具体的な内容は施設によって異なりますが、一般的には以下のようなサービスが含まれます

● 定期的な法要(春秋のお彼岸法要、お盆の供養など)
● 日々の読経や清掃
● 遺骨の管理・保管

一定期間個別に安置された後、最終的に合祀墓へ移される場合が多いですが、合祀後も供養は続けられます。家族が墓守できなくなっても無縁仏にならないよう、責任を持って面倒を見てもらえる点が安心のポイントです。

使用期限(契約期間)が終了したら遺骨はどうなるの?

納骨堂の契約に使用期限がある場合、期間満了後は多くの施設で合同慰霊碑や合祀墓へ遺骨が移され永代供養されます。例えば「使用期限30年」という条件の場合、期限後は個別の区画から合祀スペースに移されるというパターンです。ただし、事前に延長手続きを行えば継続利用できる納骨堂も多くあります。契約時に期限と延長の可否、手続き方法を確認しておくとよいでしょう。

納骨堂は生前に申し込みできる?

はい、生前に納骨堂を購入することは可能です。多くの納骨堂で生前申込みを受け付けています。生前に準備しておくことで、以下のようなメリットがあります。

● 亡くなった後の遺族の手続きを簡略化できる
● 自分で納得のいく安置先を選べる
● 費用の支払いも自分で済ませておける

まとめ

納骨堂は、従来の墓石とは異なる特徴を持つ現代的な供養方法です。費用を抑えられ、管理が容易で、アクセスのよい場所に設置されていることが多く、特に高齢化や核家族化が進む現代社会に適した選択肢といえます。

当サイト「お墓の口コミ」の調査では、納骨堂利用者の9割以上が満足していると回答しており、多くの方にとって納得のいく供養方法となっています。特に「継承者がいない」「遠方で墓参りが難しい」という現代特有の悩みを解決できる点が評価されています。

納骨堂選びで最も大切なのは、家族や親族としっかり話し合い、自分たちの状況に合った施設を選ぶことです。契約内容や費用、立地条件などをよく確認し、実際に見学してから決めることをおすすめします。新しい形のお墓として、納骨堂という選択肢をぜひ検討してみてください。

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