浄土真宗 総本山とは?西本願寺と東本願寺の歴史や違い、見どころなどを徹底解説!

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東本願寺の御影堂の写真

この記事はこんな人におすすめ

  • 浄土真宗 総本山に関する基礎知識を知りたい方

  • 西本願寺と東本願寺の違いを知りたい方

  • 浄土真宗 総本山の見どころを知りたい方

「そもそも浄土真宗 総本山とは?」「どんな歴史があるの?」「浄土真宗 総本山って西本願寺と東本願寺があるけど、違いは何?」

こうした疑問をお持ちではありませんか?

この記事では、

・浄土真宗の基本的な教え
・浄土真宗 総本山の歴史
・本願寺派と大谷派の違い
・西本願寺と東本願寺の見どころ

などをわかりやすく解説しています。

西本願寺と東本願寺の違いを知り、自分に合った訪問プランを立てられるだけでなく、歴史や教えに触れることで新たな視点を得ることができます。

どちらも訪れる価値のある特別な場所ですので、ぜひ最後まで読んで、あなたにとっての「浄土真宗 総本山」の魅力を発見してください!

【編集者】
計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している「竹田 勇飛(たけだ ゆうひ)」が解説します!

お墓の口コミ監修者:株式会社ディライト 代表取締役 高橋亮
著者・監修者
株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮

葬儀の人材派遣と集客支援の最大手、株式会社ディライトの代表取締役。20歳で葬儀の人材派遣スタッフとして働き始め、独立。以降約20年間、葬儀、お墓業界の「人の困った」と「集客の困った」を解消し続けている。

「葬儀業界のインフラ企業」を目指して!AI活用で課題を解決するニッチ市場のオンリーワンとは
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お墓の口コミ編集者:お墓ディレクター2級 竹田勇飛
編集者
お墓ディレクター2級
竹田 勇飛

東京都出身。計400社以上の墓石、葬儀会社と繋がりを持ち、お墓ディレクター2級を有している。消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。

竹田勇飛のプロフィール
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浄土真宗 総本山とは?

浄土真宗の総本山は、京都にある浄土真宗本願寺派(西本願寺)と真宗大谷派(東本願寺)の二つに分かれています。

西本願寺の正式名称は「龍谷山本願寺(りゅうこくざんほんがんじ)」東本願寺の正式名称は「真宗本廟(しんしゅうほんびょう)」と呼ばれ、真宗本廟には寺の名前に付く山号はありません。

これは、東本願寺が分立した際に山号を付けず「本廟」という表現を用いることで、親鸞聖人の教えを継ぐ中心地であることを示したためです。

つまり、西本願寺の「龍谷山」に対応する名称として特定の山号を用いない点が特徴です。

また、それぞれ「お西さん」「お東さん」の愛称で親しまれています。

浄土真宗という仏教は、鎌倉時代に親鸞聖人(しんらんしょうにん)の墓地として始まり、現在はそれぞれの中心地となっています。

日本には様々な仏教宗派がありますが、最も信者の多い宗派が浄土真宗となります。

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浄土真宗の基本的な教え

浄土真宗は、阿弥陀如来の力を信じることで救われると教えています。

阿弥陀如来の力にすべてを任せる「他力本願」を説いており、人間の努力や修行ではなく、阿弥陀如来の慈悲を信じることで、誰もが救われるという意味です。

これにより、特別な修行や戒律を必要としません。

このような浄土真宗の教えは、他の仏教宗派と比べて独特の特徴です。

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「他力本願」という言葉の本来の意味

浄土真宗において「他力本願」の教えは、私たちがどのような境遇にあっても、阿弥陀如来の慈悲に支えられていることを示しています。

「他力本願」という言葉は、日常生活で「他人任せ」や「自分で努力せずに人に頼る」といった意味で使われることが多いです。

しかし、これは本来の意味とは大きく異なり、本来の「他力本願」とは、浄土真宗において「他力(阿弥陀如来の力)」にすべてを任せるという意味を持ちます。

つまり、本来の「他力本願」は「他人任せ」という意味ではなく、「阿弥陀如来の力を信じることで心の安らぎと救いを得る」という深い信仰の教えなのです。

浄土真宗 総本山の歴史

本願寺派と大谷派の分裂は、石山本願寺の戦い(1570年~1580年)に遡ります。

当時、織田信長との和睦を主張した顕如(けんにょ)と、徹底抗戦を主張した長男の教如(きょうにょ)との間で意見が対立しました。

この対立が原因で、後に本願寺は西本願寺(本願寺派)と東本願寺(真宗大谷派)に分かれることとなりました。

最終的に顕如は和睦を選び、石山本願寺を退去。

その後、顕如は京都に西本願寺を建立し、教如は東本願寺を建立しました。

本願寺派と大谷派の違い

浄土真宗の仏壇

浄土真宗は、同じ教えを持ちながらも、本願寺派(西本願寺)と大谷派(東本願寺)に分かれています。

両者の違いを理解し、浄土真宗への理解を深めていきましょう。

仏壇や仏具の違い

仏壇のデザインにも違いがあります。

大谷派(東本願寺)の仏壇は、二重の瓦屋根で黒い漆塗りの部分が多いのが特徴です。

一方、本願寺派(西本願寺)の仏壇は、金箔を多用した華やかなデザインとなっています。

作法や習慣の違い

念仏の唱え方にも違いがあります。

大谷派では「南無阿弥陀仏」を「なむあみだぶつ」と読みますが、本願寺派では「なもあみだぶつ」と読むなど、音程などにも違いがあります。

また、数珠の持ち方が違ったり、焼香の回数も本願寺派は1回、大谷派は2回など細かな作法にも違いが見られます。

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現代における西本願寺と東本願寺の役割

西本願寺と東本願寺は、伝統的な宗教活動にとどまらず、現代社会のニーズに応じた多様な取り組みを行っています。

以下では、西本願寺と東本願寺の現代における役割と具体的な活動について詳しく解説します。

西本願寺の現代的取り組み

西本願寺は、現代社会における人々の孤独や不安に寄り添うため、さまざまな活動を展開しています。

例えば、終活を前に孤独や不安を感じる人々に対して、門を開き、仏教の教えを通じて安心感を提供しています。

また、文化財の保護や管理にも力を入れ、歴史的遺産を次世代に伝える努力を続けています。

さらに、現代社会における寺院の役割を再定義し、ブランドロゴやタグラインを策定するなど、新しい形での情報発信も行っています。

東本願寺の現代的取り組み

東本願寺は、全国に約8,800の寺院を有し、地域社会との関係性を深めるための活動を行っています。

寺院活性化支援室を設置し、寺院の運営活性化や過疎・過密地域での教化支援、青少年の教育支援など、多岐にわたる支援を提供しています。

また、都市部での仏事相談や仏事代行制度など、現代の生活様式に合わせたサービスを展開したりと、東本願寺は伝統的な儀式や行事を通じて、現代の人々に仏教の教えを伝える努力を続けています。

浄土真宗 総本山の見どころと文化財

人差し指を立てる女性

浄土真宗の総本山である西本願寺と東本願寺は、歴史的な建造物や貴重な文化財が数多く存在します。

訪れる際には、ぜひ以下のポイントを押さえておきましょう。

西本願寺の見どころ

御影堂(ごえいどう)

御影堂は、西本願寺の中心的な建物で、親鸞聖人の御影が安置されています。
その壮大な規模と荘厳な内装は、訪れる人々を圧倒します。
内部には美しい欄間や格天井が施されており、歴史的価値の高い建築物です。

阿弥陀堂(あみだどう)

御影堂に隣接する阿弥陀堂は、本尊である阿弥陀如来を安置しています。
金箔で装飾された宮殿(くうでん)は、その煌びやかさで訪れる人々の目を引きます。
広々とした堂内は、静寂な雰囲気に包まれ、心静かに参拝することができます。

唐門(からもん)

国宝に指定されている唐門は、その精緻な彫刻から「日暮門」とも呼ばれています。
細部に至るまで緻密な装飾が施されており、桃山時代の華やかな文化を感じることができます。

飛雲閣(ひうんかく)

金閣、銀閣と並び「京の三名閣」の一つとされる飛雲閣は、非対称の美しい構造が特徴です。
池に面した優雅な佇まいは、見る角度によって異なる表情を見せ、訪れる人々を魅了します。

北能舞台(きたのうぶたい)

日本最古の能舞台の一つである北能舞台は、桃山時代の建築様式を今に伝えています。
歴史的価値が高く、能楽の歴史に触れる貴重な場所です。

東本願寺の見どころ

御影堂(ごえいどう)

御影堂は、親鸞聖人の御真影が安置されている東本願寺の中心的なお堂です。
木造建築としては世界最大級の規模を誇り、その壮大さは圧巻です。
堂内には927枚の畳が敷かれ、荘厳な雰囲気が漂っています。

阿弥陀堂(あみだどう)

御影堂の南側に位置する阿弥陀堂は、本尊である阿弥陀如来を安置しています。
内陣は金色で装飾され、『仏説阿弥陀経』の世界が表現されています。
その華やかな内装は、一見の価値があります。

御影堂門(ごえいどうもん)

御影堂門は、木造建築の山門としては世界最大級の規模を持ち、その重厚感ある佇まいは訪れる人々を圧倒します。
楼上には「真宗本廟」の額が掲げられています。

渉成園(しょうせいえん)

渉成園は、東本願寺の飛地境内地として知られる池泉回遊式の庭園です。
四季折々の自然美を楽しむことができ、特に春の桜や秋の紅葉の季節には、多くの人々が訪れます。
庭園内には伝統的な和風建築が点在し、歴史と自然が調和した美しい景観を堪能できます。

お西さんを知ろう!

西本願寺では「お西さんを知ろう!」という僧侶による境内案内ツアーが毎日開催されています。(※雨天時も開催)

参加費は無料で、事前予約も不要です。

1回目 10:00~/2回目 11:30~/3回目 13:45~/4回目 15:30~
(1日4回・約30分)

このツアーでは、僧侶が境内の歴史や見どころを詳しく解説してくれるため、初めて訪れる方でも深く理解することができます。

ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

よくある質問

浄土真宗 総本山へのアクセス方法は?

西本願寺は、京都市下京区に位置し、京都駅から徒歩約15分とアクセスしやすい場所にあります。
市バスを利用する場合は、「西本願寺前」バス停で下車すると便利です。

東本願寺は、京都市下京区にあり、京都駅から徒歩約10分と非常に便利な場所に位置しています。
市バスを利用する場合は、「烏丸七条」バス停で下車するとすぐ目の前にあります。

浄土真宗でやってはいけないことは何ですか?

浄土真宗では、阿弥陀如来の他力本願の教えを信じる中で「般若心経を読む、線香をたく、位牌を使う、お盆に迎え火・送り火をする」など、やってはいけないの特定の行動があります。

浄土真宗では、人間の努力や善行ではなく、阿弥陀如来の慈悲によって救われるという他力本願を大切にします。

これらの行為を避けることで、浄土真宗の教えに則った信仰生活を送ることができます。

浄土宗と浄土真宗は違うの?

浄土宗と浄土真宗は、共に阿弥陀如来を信仰の中心としていますが、教えには違いがあります。

浄土宗では、念仏を唱えることが重要視され、自分の努力も救いの一部と考える一方、浄土真宗では、阿弥陀如来の力に完全に任せることを強調し、人間の努力は救いに影響しないと教えます。

この教えに伴い、浄土真宗では般若心経を唱えません。

これが浄土宗と浄土真宗の大きな違いです。

まとめ

西本願寺・東本願寺、どちらも親鸞聖人の教えを基盤に、現代においても多彩な役割を果たしています。

今回の記事では、

・浄土真宗の基本的な教え
・浄土真宗 総本山の歴史
・本願寺派と大谷派の違い
・西本願寺と東本願寺の見どころ

などをわかりやすく解説しました。

両方を訪れることで、浄土真宗の教えや歴史の奥深さを直接感じられるだけでなく、静かな時間の中で心が癒やされるでしょう。

歴史や文化に触れ、浄土真宗の魅力を存分に味わってみてください。

ぜひ、この記事を参考に、次の訪問を計画してみてください!

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