四十九日の法要って?
四十九日の法要とは、故人が亡くなって四十九日目に行われる法要のことを指します。
故人を極楽浄土へ送り出すための大切な日とされており、「四十九日」と省略して呼ばれることもあります。
四十九日とは?
故人が亡くなった日を1日目として数えて49日目を示し、命日+48日目として計算します。
人は亡くなった49日後に極楽浄土へ向かうと考えられていて、49日までは7日ごとに生前の行いを裁かれる期間とされています。
遺族は、故人が極楽浄土に行けるように7日ごとに故人の供養を行い、49日目はその集大成になるので盛大に供養します。
また、一般的には四十九日で遺族の喪が明けるとされており、「忌明け」と呼ばれます。
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四十九日法要は何をする?
四十九日の法要について、寺院で行う際の簡単な流れを解説します。
①挨拶・僧侶入場
②読経と焼香
③僧侶による法話
④中締めの挨拶
⑤墓地にて納骨式
⑥会食会場へ移動
⑦会食
⑧締めの挨拶
⑨お開き/出席者に引き出物をお渡しする
⑥⑦の会食ついては行わない場合もあります。
いくら包めばいい?お布施の相場
お布施とは、読経や戒名を頂いたお礼として僧侶にお渡しする現金のことです。
感謝の気持ちを表現するためのものなので、明確に相場というのは存在しないのですが、一般的な四十九日法要の場合3~5万円程度をお包みすることが多いようです。
法要の規模にもよりますが、葬式のお布施の1割~2割程度を目安にするとよいでしょう。
また、宗教や地域による相場の違いというものも存在します。
寺院によってはお布施の金額が決まっていることもあるので、事前に確認しておくと安心です。
一緒に納骨式を行う場合は、納骨に対するお布施も用意しなければなりません。
こちらも相場は3~5万円程度です。
ただし、僧侶による読経を行わない(無宗教などで)場合は、当然ながらお布施を用意する必要はありません。
四十九日法要のお布施について
ここからは、四十九日法要の際にお渡しするお布施について細かく解説していきます。
四十九日法要のお布施について①袋選び
お布施を包む袋に関しては、郵便番号の欄のない白い無地タイプを選ぶ場合が多いです。
中身が高額になる場合は、比較的高級感のある多当折りタイプを使用するのがよいでしょう。
白無地の袋以外を選択するなら、奉書紙(ほうしょし)という和紙の封筒や、水引のある不祝儀袋を使うことも可能です。
しかしながら、どんな封筒を使うかの正解は地域によっても変わるので、事前にどれを使うのが適当であるかを確認しておくと間違いがありません。
四十九日法要のお布施について②書き方
原則として、葬儀のときの書き方と変わりません。
表書きは中央上に「お布施(御布施)」、「御読経代」戒名がつく場合は「戒名料」とします。
しかし宗派が浄土真宗の場合は「御読経代」や「戒名料」を使うことはできないとされているため、いずれの場合でも「お布施(御布施)」としておいたほうが無難でしょう。
中央下に氏名を書き、裏面の右側に包んだ金額、左側に住所と名前を書きます。
使用する袋に中袋がある場合は、中袋の表の中央に包んだ金額、裏の左側に住所と名前を書きましょう。
金額は旧字体の漢数字を使用し、「金〇萬圓也」の形で書きます。
なお、包むお金は香典のときのような古札ではなく、新札を用意します。
お札を包むときの向きも香典とは異なり、肖像画の面が表になるようにして入れましょう。
書くときの注意点
お布施の封筒に記入する文字にボールペンや鉛筆を使うのは絶対にNGです。
毛筆や筆ペンで書くようにしましょう。
間違えやすいのですが、薄墨で書くのもNGです。
お布施は僧侶に対する感謝の気持ちを表すものなので、悲しみを表現するための薄墨ではなく、濃い墨で書くようにしましょう。
お布施の渡し方とマナー
僧侶へのお布施は、いつどういったときに渡すのが適切なのか、詳しく解説していきます。
渡すタイミング
法要開始前の、僧侶が準備を終えたタイミングがよいでしょう、もしくは法要が終わったタイミングでも構いません。
会食がある場合は、会食を終えて僧侶が帰宅する際に渡すのでも問題ありません。
渡すときの作法
お布施は封筒のままではなく、紺色や紫色などの袱紗(ふくさ)に包んで持って行きます。
また、素手での手渡しはNGですので注意してください。
もっとも丁寧な渡し方は、お盆の上に載せ、そのお盆を僧侶に向かって差し出す、という作法です。
その際に、法要のお礼の言葉を添えることを忘れないようにしましょう。
四十九日法要でお布施以外に必要なお金と相場
四十九日の法要では、お布施以外にもお渡ししなければならないお金があります。
どういったもので、相場はいくらくらいなのか解説していきます。
①御車代
僧侶をお寺以外の場所に招く際に必要になるお金のことを、「御車代」と呼びます。
相場は5千円~1万円程度となっています。
ただし、自らが送迎する場合に限っては、用意しなくても問題ありません。
②御膳料
法要後の会食を僧侶が辞退したときや、会食に僧侶を招かないときに必要になるお金のことを「御膳料」と呼びます。
本来僧侶を招くはずだった会食の内容により金額が変動するので一概には言えませんが、5千円~2万円程度が相場となることが多いでしょう。
よくある質問
四十九日法要は必ずやらなければダメ?
前述した通り、四十九日の法要は故人が極楽浄土に向かう大切な節目となっています。
しかしながら、最近は葬儀の日に四十九日の法要まで行ってしまう「繰り上げ四十九日法要」の形を取るケースも増えています。
葬儀当日に行うことで、予定を合わせにくい遠方の親戚も参加が可能、法要をまとめることで遺族の負担を多少なりとも軽減させることができる、というメリットがあります。
まとめ
本記事では四十九日の法要についてや、お布施の書き方・渡し方、相場やマナー等について解説しました。
四十九日の法要とは、故人が亡くなって四十九日目に行われ、故人が極楽浄土に向かうための節目となる大切な法要です。
マナーを守り、僧侶への感謝の気持ちを込めて、お布施を渡しましょう。
この記事の著者・監修者
株式会社ディライト株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。
この記事の編集者
お墓の口コミ編集部
竹田 勇仁
東京都出身。大学を卒業後葬儀社で勤務。
現場経験を経て、消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。