永代供養墓を解説!永代供養墓の費用と種類、メリット、注意点をご紹介

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永代供養墓を解説!永代供養墓の費用と種類、メリット、注意点をご紹介

最近注目されている永代供養墓についてあなたはどれくらい知っていますか。

近年、「お墓の継承者がいない」「子供に負担をかけたくない」などの心配から需要が高まっています。
本記事では、永代供養墓の種類、費用そして選ぶ上での注意点を詳しく解説していきます。

お墓の購入を考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

永代供養墓とは

永代供養墓とは

永代供養墓とは「お墓の管理ができなくなった方」、「お墓参りをするのが難しい家族」の代わりに、寺院や霊園が永代にわたってお墓の維持、管理・供養をしてくれるお墓を指します。

永代供養墓は1980年代から徐々に広まり、核家族化や少子高齢化の影響で「継承者がいない方」や「継承者に負担をかけたくない方」からの需要が高まっています。

永代供養墓のタイプ

永代供養墓には埋葬方法や安置方法にいくつか種類があります。詳しく解説していきます。

①合祀型の永代供養墓

永代供養墓に多くみられるタイプです。

「合祀」とは、骨壷から遺骨を取り出し、他の家の遺骨とまとめて埋葬する埋葬方法です。「合祀墓」「合同墓」とも呼ばれます。

一度合祀してしまうと、他の人の遺骨を混ざり合ってしまうため、後から遺骨を取り出すことができなくなってしまいます。その点、比較的費用は安価であることが多いです。

②集合型の永代供養墓

集合型は遺骨を骨壷のまま集め、他の故人と共通の棚や場所に安置します。
墓所によっては、納骨後も取り出せるので、分骨や改葬が可能です。
しかし、骨壷の安置期間が決まっていることが多く、期間を過ぎると合祀されることになります。

契約段階で骨壷安置期間をしっかり確認しておきましょう。

③個別型の永代供養墓

個別型は、お墓自体が個別で独自のお参りスペースのあるものです。一般的にイメージするお墓に永代供養がついたもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。

個別型の永代供養墓には大きく分けて以下の種類があります。

・一般墓
基本的に一般墓は代々継承していくものとされていますが、近年「永代供養付き一般墓」も増えてきています。契約時に永代供養料・墓じまい費用を納めることで、継承者がいなくても一般墓を持つことができるというメリットがあります。

・樹木葬
樹木葬は自然に近いところで眠れると、近年人気の埋葬方法です。
元々の樹木葬の定義は「樹木を墓標としてその下に埋葬する」ことでした。しかし現在の樹木葬の主流は、花檀のような区画に墓石やプレートを設置し、その下に遺骨を埋葬するというスタイルです。

・納骨堂
遺骨を安置する屋内型施設のことで、納骨堂にはロッカー式、仏檀式、機械式などの種類があります。個別で安置してくれることはもちろん、屋内なので、天候の心配がないことでも人気です。

以上の3つは全て、集合型と同じように個別安置期間に制限があることがほとんどです。期間後は合祀されるので、こちらも契約時にしっかり確認しておきましょう。

永代供養墓の費用

永代供養墓の費用

次は永代供養墓を利用する際の費用について解説します。
ニーズもあるだろうし、高いんじゃないか?と不安になる方も多いかと思います。永代供養墓の費用は、結論「永代供養墓のタイプによって大きく差がある」ということです。

先ほど紹介した永代供養墓の種類別に詳しく紹介していきます。

①合祀型の永代供養墓の費用

合祀型の永代供養墓の費用相場は5万円〜30万円です。

遺骨をまとめて埋葬するため、他の埋葬方法よりも比較的安価に利用が可能です。お墓は共同のものになるので、清掃や管理もお寺や霊園に任せることができます。

②集合型の永代供養墓の費用

集合型の永代供養墓の費用相場は20万円〜50万円です。

個別に骨壷を安置するスペースが必要なため、合祀型よりも費用はかかります。取り出すことができるので、将来的に改葬も可能です。こちらもお墓は共同のため、清掃や管理はお寺や霊園がやってくれます。

③個別型の永代供養墓の費用

個別型の永代供養墓の費用相場は、30万円〜200万円です。(一人当たり)

・一般墓
永代供養付きの一般墓は70万円〜200万円が相場です。
専用の土地、専用のお墓になることから、永代供養墓の中では高額になります。一方、参拝のスペースや自分の家の名前を刻めることなど、他にはないメリットも多くあります。

・樹木葬
永代供養付きの樹木葬は30万円〜100万円が相場です。墓石を設置するか否かで費用は大きく変わります。

・納骨堂
永代供養付きの納骨堂の費用は30万円〜50万円が相場です。
納骨堂の形式や施設の設備にもよりますが、一人当たりですと以上の金額が平均です。

以上のお墓には使用期限が設けられており、期間内は我が家のお墓として利用できます。

永代供養墓のメリット

永代供養墓を選ぶメリットを紹介します。
・継承者の心配がいらない
・比較的安価で利用できる
・お寺や霊園に管理と供養を任せることができる

継承者の心配がいらない

永代供養墓は継承者がいない方向けのお墓なので、継承の心配は不要です。
もし継承者がいたとしても、費用や管理の面で後の世代への負担が少ないこともポイントです。

また、お墓の継承は親族トラブルが起きやすいと言われていますが、永代供養墓であれば特に問題はありません。

比較的安価で利用できる

永代供養付き一般墓を選ぶのであれば話は別ですが、基本的に、一から建墓するよりも費用は抑えられます。墓石をたくさん使用しないこと、工事の手間がかからないことが安価に済む理由です。
また、最終的に合祀されるので、その分費用も抑えられるということです。

お寺や霊園に管理と供養を任せることができる

自分の家のお墓を持つことのデメリットとしてよく挙げられるのが、「お墓の管理の手間」についてです。

永代供養墓を選ぶことでこの点は簡単にクリアできます。基本的に永代供養墓はお寺や霊園が管理をしてくれるので、お参りに行けずお墓が荒れてしまったり、墓石の劣化が進むという心配もありません。

永代供養墓のデメリット

一見いいことばかりに思える永代供養墓ですが、いくつかデメリットもあります。
・いずれは合祀される
・親族からの理解が得にくい
・お参りに制限がある

いずれは合祀される

永代供養墓は一定期間を過ぎると合祀されます。この期間は寺院や霊園によって異なりますが、一般的には3回忌、7回忌、13回忌、17回忌、33回忌などの法要が終わった後とされています。

一度合祀してしまうと、他の遺骨と混ざり、遺骨を取り出すことができなくなります。別のお墓に移すことができなくなるので注意しましょう。

親族からの理解が得にくい

ここ数年注目されてきている永代供養墓ですが、まだまだ理解を得るのが難しい場合もあるようです。
永代供養墓は「家族や親戚がいない人、寂しい人が入るお墓」などのイメージがあり、最終的に合祀されることに理解を得られないことがあります。

まずは自身がしっかりと理解をし、納得した上で親族に相談するのが良いでしょう。

お参りに制限がある

お参りをする際は、合同の供養塔に手を合わせます。
供花や線香が禁止されているなどお参りの方法にも制限があります。そのため、一般墓に比べて故人の向き合い方に違和感を覚える方もいるかもしれません。

そこを大切にしたいという方は、永代供養付きの一般墓を選ぶと良いでしょう。

永代供養墓の注意点

永代供養墓の注意点

永代供養墓を選ぶ際には、何を注意したら良いのでしょうか。後悔しないよう重要なポイントはおさえておきましょう。

1.遺骨の安置方法の確認

遺骨が個別で安置されるか他の方の遺骨と一緒に埋葬されるかは重要な点です。
一度、合祀してしまうと新しくお墓を建てて、遺骨を移動することはできません。
契約前には遺骨の安置方法を確認しておきましょう。

2.初期費用の内訳

永代供養墓は初期費用を支払えば管理費やお布施などは不要なケースが多いです。
しかし、管理費やお布施が必要な寺院や霊園も存在します。
費用の内訳は購入前に確認しておきましょう。

3.親族の理解

親族の中には「身寄りのない人、寂しい人が入るためのお墓」
という先入観を抱いている方もいるかもしれません。

親族の中に永代供養墓に入ることに抵抗を持つ方がいると、説得に時間がかかったり理解してもらえなかったりすることもあります。
トラブルにならないように家族や親族間でどのように供養していきたいか事前に話し合っておきましょう。

まとめ

今回の記事では最近注目されている永代供養墓について解説いたしました。

永代供養墓とは寺院や霊園が永代にわたってお墓の維持、管理・供養をしてくれることです。

一般墓と比較してメリットもありますが、事前に確認すべき点も多々あります。
家族や親族とよく話し合って決めることが大切です。

株式会社ディライト

この記事の著者・監修者

株式会社ディライト

株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。

竹田 勇仁

この記事の編集者

お墓の口コミ編集部

竹田 勇仁

東京都出身。大学を卒業後葬儀社で勤務。
現場経験を経て、消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。

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