樹木葬とは何か?種類や特徴を徹底解説!

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樹木葬

最近「樹木葬」という言葉をよく耳にします。供養のカタチが多様化し、一般墓以外のお墓が注目されるようになりました。家族への負担を軽減したい方や、自然に返るような埋葬方法を求める方が増えているため、樹木葬という選択肢が選ばれることが多くなっています。この記事では、自然志向の人々に人気の樹木葬について、その仕組みや埋葬方法の種類を詳しくご紹介します。

樹木葬とは

一般的に樹木葬は、遺体や遺骨を樹木の下に埋め、その樹木を墓標とする埋葬方法です。

日本初の樹木葬は、岩手県の寺院「祥雲寺(現:知勝院)」16世千坂嵃峰(ちさかげんぽう)住職が、地域在来の樹木を墓石の代わりにする樹木葬墓地を考案し、1999年に作ったのが始まりです。

近年、都市化や墓地不足の問題があるため、手間がかからずコスト面でも魅力的な選択肢の1つとなっています。最近では寺院や公営・民営の霊園でも導入されています。

樹木葬の種類

樹木葬の種類には明確な定義はありませんが、見た目や作りで大きく2つの種類に分けられます。

公園型樹木葬

決められたスペースに樹木や花を植えて作られるタイプのお墓です。

寺院墓地や霊園墓地内に人工的に自然を作り、その自然で樹木葬を行う方法です。
都心部に多く作られているのが特徴です。

里山型樹木葬

里山型樹木葬は、自然の里山を活用して樹木葬を行う方法です。

都心部から遠い場所にあり、より深い自然の中に埋葬されるのが特徴です。
日本初の樹木葬もこの里山型でした

樹木葬の平均価格 3タイプ別

樹木葬の埋葬方法は大きく3タイプに分けられます。それぞれ価格帯が異なるので解説していきます。

以下の記事で樹木葬の費用について詳しく説明しています。

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樹木葬の費用相場のアイキャッチ画像 樹木葬の費用相場はどのくらい?

個別埋葬タイプ

個別埋葬タイプでは、1本の木に1人の遺骨が埋葬され、費用は約20万円〜80万円程度です。

一方、家族単位の樹木葬では、家族ごとにシンボルが用意され、13年や33年など上限期間が定められていることが多く、その間は個別で遺骨を納めることができます。

満期後は遺骨が合葬墓に移され、永代供養されます。
このタイプの費用は約50万円〜150万円が一般的です。どちらの方法も「墓じまい」の必要はありません。

集合埋葬タイプ

集合埋葬タイプは、1本の木をシンボルに複数人が埋葬される方法で、個人ごとに区別された埋葬が可能です。

費用は約15万円〜60万円程度で合祀型よりは高くなります。

遺骨は骨壺に入れられ、混ざらないため、後で取り出すことも可能です。
このタイプは1人から利用できるのが特徴です。

合祀埋葬タイプ

合祀埋葬タイプは、複数の遺骨が1本の木の下に共同で埋葬される方法で、樹木葬の中で最も費用が安く、相場は5万円〜20万円程度です。

シンボルツリーや墓石は共有され、遺骨は骨壺なしで埋葬されるため、他の遺骨と区別がつかない状態になります。

この方法はスペース効率が良く、永代供養料を含む費用が安価ですが、後から遺骨を取り出すことができないので注意が必要です。

樹木葬のメリット・デメリット

樹木葬のメリット

1.永代供養がついている
「お墓の継承や維持管理をどうしよう」と不安を抱えている人にとっては魅力的です。

樹木葬は継承者が不要で、次世代への負担や管理負担が軽減されます。

2.費用削減
一般墓に比べて樹木葬は費用が抑えられるため、経済的な負担が軽減できます。
一般的な樹木葬の費用は約50万円前後で、一般墓の半分以下のコストで済みます。

3.自然環境での納骨
樹木葬では、自然に囲まれた開放的な雰囲気にお墓ができるので、お墓参りの際に美しい景観やシンボルツリーの成長を通じて季節を感じることができます。

4.宗旨・宗派不問
樹木葬は宗教・宗派を気にせず利用でき、入檀義務がないことが多いため、様々な背景を持つ人々が自由に利用できるお墓となります。

※霊園(寺院)によっては宗派や入檀義務がある場合もあるので事前に確認が必要です。

5.家族の負担軽減
樹木葬では、埋葬後の管理と供養が霊園(寺院)で行われます。
定期的にお墓のお世話ができない場合にも、荒れ墓にならず安心です。

樹木葬のデメリット

1.親族の理解を得にくいことがある
樹木葬は、一般的な墓石のお墓よりも比較的新しい形式であるため、年配の親戚などには理解されにくい場合があります。

また、墓地の維持管理やお墓参り、法事などの慣習も異なるため、家族間で意見が食い違うこともあります。

事前に家族に相談することをおすすめします。

2.供養の制限がある場合がある
樹木葬の墓地には、消防や景観の観点から線香やロウソクを禁止する場合があるため、一般的なお供えや供養を行えないことがあります。

また、虫や動物を呼び寄せてしまうため、お供えを禁止している霊園(寺院)もあります。

3.墓地へのアクセスが難しい場合がある
里山型樹木葬など、交通の便が悪い墓地も多くあります。

電車やバスでもアクセスできない場合には、車が必要になりますし、墓地の近くまで車で近づけない場合もあるため、山中を歩くことも多々あります。

お墓参りに行けなくなることを防ぐためにも、事前に交通手段を確認することをおすすめします。

4.樹木葬の価格が予想以上に高い場合がある
樹木葬は、一般的にコストパフォーマンスが良いと言われていますが、実際には価格が高くなる場合があります。

個人用や夫婦用などのタイプは比較的安価ですが、3人から4人以上の埋葬を考えると、一般墓と変わらない程度にまで価格が上がることがあります。

また、一般墓の価格を超える樹木葬もあるため、比較検討してから購入することが必要です。

5.改葬が困難な場合がある
樹木葬は、一度埋葬された遺骨を掘り出して、別のお墓に移すことができない場合があります。

納骨の方法次第で、遺骨が他の人の遺骨と混ざってしまう恐れもあるため、将来改葬が行えない場合があるので事前に確認することが必要です。

まとめ

樹木葬は、自然に還るという埋葬方法で、近年注目されています。
他にも、永代供養・家族の負担軽減・宗旨宗教不問など現在の日本のニーズに合った新しい供養のカタチです。

一方で、家族の理解が得にくい、改葬が困難などの懸念もあります。
樹木葬を検討する場合は、しっかり家族や親族と相談し、後悔の無いお墓選びをすることが重要です。

株式会社ディライト

この記事の著者・監修者

株式会社ディライト

株式会社ディライトは、葬儀業界とお墓業界の「集客の困った」と「人の困った」を解決する会社です。

竹田 勇仁

この記事の編集者

お墓の口コミ編集部

竹田 勇仁

東京都出身。大学を卒業後葬儀社で勤務。
現場経験を経て、消費者に有益な情報を届けたいという想いから、現在「お墓の口コミ」を運営している。

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